【衝撃】中国の大気汚染。汚染具合によって平均寿命に5.5年の違いが出ていたことが判明

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中国の大気汚染のニュースが連日報道されており、住民への健康被害が懸念されている。また、偏西風の影響でその大気汚染は日本へも拡散。被害を及ぼすのではないかと心配されている。

そのような懸念のとおり、中・米・イスラエルのグループの共同研究によって、化石燃料の燃焼による大気汚染が深刻な地域に住む人々は、数年も寿命が短くなっていることが明らかになった。また、この結果から大気汚染と寿命に関する一般モデルを作ることに成功。この研究成果は7月8日付けの米国科学アカデミー紀要に掲載された。

研究グループは中国中部を流れる淮河の流域の北部と南部の違いに着目した。北部地域は冬が寒い地域なので、政府は業者に対して自由に化石燃料を燃やすことを許す方針を打ち出していた。南部地域はその必要がなく、燃焼に規制をかけていた。結果的に大気汚染を示す「全浮遊微粒子状物質(TSP)」の濃度は1981年から2000年にかけて北部で55%(立方メートルあたり184マイクログラム)も高くなっていた。これらの地域の1991年から2000年の死亡率を比較調査したところ、明らかに北部の死亡率が高く、数理モデルに当てはめると、約5.5年も平均寿命が短いことが判明した。

さらにこの事例から大気汚染と寿命についての一般的なモデルを作ったところ、TSPの濃度が立方メートルあたり100マイクログラム高くなるごとに寿命が3年短くなるという。

 ちなみにこのTSPのうち、粒径が10マイクロメートル以下のものをSPMと言うが、SPMの濃度は東京では年平均で立方メートルあたり40~80マイクログラム。北京では700マイクログラム以上。中国のひどい大気汚染が続く限り、それが引き起こすさまじい健康被害は今後も続きそうだ。

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