悲劇的な体験からくる“過度のストレス”が実は命を救うかも!? 英研究者が実験結果発表

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flickr_Lalallallala

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家族や身近な人の死など、非常に悲しい出来事に直面すると、心停止を起こし、ブロークン・ハート症候群(ストレス心筋症)を発症して死に至ることがある。

しかし最近の研究結果で、悲しい出来事に直面することでアドレナリンが過剰に産生されるのを阻止し、逆に命を救う結果になる場合があることがわかってきた。

心臓発作を発症した患者のうち約1~2%はこのブロークン・ハート症候群、別名「たこつぼ型心筋障害」と診断されている。

この症状は特に家族の死など悲しみを体験した年配の女性に多く、心臓の形がたこつぼのように下部がふくらんでいる。そしてこれは、アレルギー治療のために、アドレナリンを投与された患者にもみられる特徴だという。

ロンドン、インペリアル・カレッジ 研究所のハーディング教授は、われわれがストレスを感じると、アドレナリンが心臓に作用し、全身にさらに多くの酸素を供給する役目を果たしているが、これが過剰に作用すると生命に危険を及ぼす場合がある、と説明する。

しかし、たこつぼ型心筋障害を患う患者に対しては、アドレナリンの作用が通常とは異なり、心臓が過剰に刺激を受けるのを妨げているのではないかとみている。

ラットを使って同様の状況をつくり大量にアドレナリンを与えて実験した結果、たこつぼ形心筋障害患者のように心臓の下部の収縮が抑圧された。これはアドレナリンが心臓に過剰作用しないように保護するように作用しているのではないかという。

心疾患には多くの種類があり有用な医薬品や治療法も市場にでている。今回の研究で、たこつぼ型心筋障害の患者は違う区別をされるべきであろうが、まだラットでの実験結果にすぎない。

ヒトに投与して実際の有用性を確認するにはまだまだ時間がかかるそうだ。

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