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月500時間、24時間「回転」勤務、サービス残業、すき家調査報告書に驚きの事実

すき家

flickr_autan

すき家の異常な勤務時間の一端が明らかになった。

160時間以上の残業社員が105人

ブラック企業でやり玉に挙げられることの多い勤務時間だが、ゼンショーHDが発表した第三者委員会の「『すき家』の労働環境改善に向けた改革の実施について」でも、異様とも言える勤務時間を明らかにしている。

下記資料では社員やクルーの残業時間を集計したものを掲載(11・12ページ、15・16枚目)しており、恒常的に月100時間を超える残業をする社員が100人前後(全社員の約5分の1)いることが分かる。

しかも「一斉休業の実態が明らかに、すき家調査報告書に驚きの事実(7月31日)」で触れた今春の2013年3月(給与データからの集計のため、表では4月)には、残業が100~120時間の社員は46人、120~160時間は80人、160時間以上は105人だ。全社員の半数近くが100時間以上、5分の1が160時間以上の残業をしていることになる。

クルーの残業は2014年2月がピーク

クルーの残業実態では、2014年2月(同じく表では3月)がピークだ。分かりやすいように1月と2月を挙げてみよう。残業時間60~100時間のクルーは846人(1月)→1125人(2月、以下同じ)、100~120時間は160人→268人、120~160時間は129人→229人、160時間以上は31人→82人。60時間未満の残業をしたクルーの数を公表していないが、おそらく数千人いたのではないだろうか。

個人的には、時間を限って働くアルバイトやパートタイマーの残業は、皆無ではないものの多くないと思っていた。しかしすき家に関しては、完全に思い違いだった。

こうして残業した(させられた?)クルーが辞めていったことで、3月は必然的に社員による残業増加になったのだろう。

度々登場する「回転」

報告書では、月500時間の労働時間に上った社員やクルーもいたとある。1か月を31日として、休みなく12時間働いても372時間にしかならない。毎日16時間働いて496時間だ。

資料には「回転」の言葉が度々登場する。すき家では24時間連続して勤務することを「回転」と表現している。なるほど、24時間で20日間働けば480時間になる。残った11日を休めば……と、そんなことができるはずもない。

本当はもっと多い労働時間

ただしこの集計が実態を表しているわけではない。報告書でも「クルー・社員ともに労時売上を気にしたサービス残業が行われており、実際の残業時間は上記表3~5記載の時間よりも多いと考えられる」と述べている。

ネックになっているのが文中の「労時売上」だ。労時売上とは、時間ごとの売り上げから割り当て可能な労働人数を算出したもので、これを超えないようにするため、社員やクルーが働いても時間を計上しないことが常態化していたとある。

さらにすき家では、社員もクルーも15分刻みの労働時間を計上する形になっていた。つまり10分程度の残業は削られることが多く、これもサービス残業の一因になっていた。

餃子の王将で923人に2億5500万円の未払い賃金発覚(7月14日)」では、未払い賃金をさかのぼって支払っている。さてゼンショーはどうするのだろうか。

ゼンショーHD「『すき家』の労働環境改善に向けた改革の実施について」

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