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どうなる第二のツタヤ図書館、愛知県小牧市で住民投票の実施が決定

図書館

flickr_Andrew Wertheimer

法定数の2倍を超える署名

愛知県小牧市で、新たな図書館建設計画に対する住民投票が行われることが決まった。

同市では、2018年の開館を目指して、約42億円の予算で図書館建設計画を進めてきたが、レンタルチェーン「TSUTAYA」などの業務を営む「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」などへの業務委託が決定した。

これに対して、同市の市民グループが、法定数の2倍を超える5173人の署名を集め、建設計画の撤回を求める住民投票の請求を訴えていた。

10日に行われた同市議会では、市民団体の案を否決こそしたものの、新たに市議会議員から2つの条例案が提出され、その内の1つが可決されたことで、住民投票の実施が決定した。

昨年夏に公募を実施

図書館業務の委託は、昨年夏に行われた公募で決定している。

公募に参加したのは、CCCグループの他、図書館運営などを請け負う「リブネット」(本社:三重県)などによる2つの団体で、同市の教育長や公認会計士など11人の審査委員の判断により、CCC側が最優秀者となった。

同市のホームページでは「審査結果及び講評」として、審査の概要を見ることができるが、気になる内容があった。次の部分だ。

CCC・TRC共同事業体(最優秀者)
建設の基本コンセプトに合致した具体的かつ魅力的な企画提案内容が評価できる。しかし、ややパッケージ化された他都市と類似の提案内容や音環境に対する配慮などについて指摘があった。

リブネット・ミライト共同企業体
新しい小牧市の図書館像についての提案は非常に魅力的であったが、提供するコンテンツやイベント企画が多いなど提案の実現性について指摘があった。

「総評」にも、ほぼ同様の文章がある。

最優秀者となったCCC・TRC共同事業体は、建設の基本コンセプトに合致した具体的かつ魅力的な企画提案内容が評価され、最優秀者に選ばれた。しかし、ややパッケージ化された他都市と類似の提案内容や音環境に対する配慮などについて指摘されたが、今後の協議の中で小牧市にふさわしい図書館のあり方について検討を進めていただきたい。
一方、リブネット・ミライト共同企業体は、新しい小牧市の図書館像についての提案は非常に魅力的であったが、提供するコンテンツやイベント企画が多いなど提案の実現性について指摘があり、残念ながら最優秀者には選ばれなかった。

第二の武雄図書館になる恐れ

公表している以上の審査内容(点数など)が不明なため推測するしかないが、気になったのは「建設の基本コンセプトに合致した具体的かつ魅力的な企画提案内」と「ややパッケージ化された他都市と類似の提案内容」だ。

俗な言い方をすると、前者は「出来レース」、後者は「武雄図書館の丸写し」の言葉が浮かぶ。

事実、建設計画にはCCCが関わっている。計画に関わった団体が「基本コンセプトに合致した」企画を出せるのは当然だ。

反対にリブネット・ミライトの「提供するコンテンツやイベント企画が多いなど提案の実現性について指摘があった」は、どうなのか。

リブネット社のホームページを見ると分かるように、既にいくつもの学校や自治体の図書館業務を請け負っている。それらとよほどかけ離れた提案をしたのだろうかと疑問に感じる。

やはり結果(CCC)ありきの公募だったのだろうか。

投票は10月4日

住民投票は、同市の市議会議員選挙と同日の10月4日。

8月には茨城県つくば市で、総合運動公園の整備計画の賛否を問う住民投票が行われ、反対多数により計画が撤回された。

さて小牧市はどうなるだろうか。

小牧市「新図書館の建設」

「リブネット」ホームページ

【参考記事】
武雄市図書館問題、CCCが疑惑の選書にコメント(9月11日)

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