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過去60年間で世界の海鳥が7割も減少していた?海洋生態系へ影響に懸念の声が広がる

Flickr_USFWS - Pacific Region

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海の生態系の状況を最もよく示すとされる海鳥。その調査において、過去60年の間にかなりの量が死滅していることが科学誌「PLOS ONE」で発表された。

500種類の海鳥が69.6%も減少

この調査を行ったのはカナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学とThe Sea Around Us projectの研究者たち。彼らは海鳥全体の変化を明らかにするため、初めて世界中にいる海鳥の19.0%にあたる500種類の数を調査した。

その結果、1950年から2010年までの60年間で、69.6%も減少していることが判明。これにより海洋生態系に、何らかの大きな変化が起きていることが明らかにされた。

大幅な減少の背後にさまざまな要因

研究者らによれば、海鳥の急速な減少はさまざまな要因が考えられるそう。

例えば鳥たちのエサとなる魚の大量捕獲、魚網やラインなどに鳥が絡まってしまうこと、さらにプラスチックや原油の流出汚染、生育環境の破壊、気候変動による環境の変化などとしている。

なかでも鳥たちの脅威となっているのは、釣り針や糸に絡まって溺れるというもの。毎年数千羽のうち、数百羽がこれにより死んでいるとされる。

また鳥の中でも注目されているのがアホウドリ。活動範囲も広く、数十年も長生きする代表的な海鳥で、今回の調査でも大幅な減少傾向が示された。

生態系に大きな問題を引き起こす

研究者らによれば、海鳥は海洋生態系において重要な役割を果たしているという。

鳥たちはエサをとり、または他の動物に捕食される。また排泄物を通して海の栄養を生息域である海岸線に運びながら、食べ物のつながりを豊かにする役割も果たしているそうだ。

今回の調査を率いたマイケル・パレチニ氏は「私たちの調査は、国際的な海鳥保護への取り組みが必要であることを証明しています。多くの海鳥の損失は、海岸付近や海の生態系においてさまざまな問題を引き起こします」とコメントしている。

このような状況に追い込んでしまった人間の活動を、もう一度見直す時期に来ているのかもしれない。

Posted: |Updated:

Text by 大航海

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