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100日間連続で同じ洋服で学校に来た女性教師、その理由とは?

oneoutfit100days/Instagram

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流行を取り入れた低価格な衣類を大量生産し、短いスパンで入れ替えることにより販売量を増やすというファストファッション文化が、昨今、先進国を中心に根付いてきている。

現代社会を取り巻く深刻な廃棄物問題については、専らプラスチック製品やペットボトルなどに焦点が当てられることが多いが、「どんどん買って、どんどん消費」「着るのは短期間、流行りが去ったら廃棄」といった、我々の衣類の消費の仕方も問題となっている。

こういったファストファッション文化に警鐘を鳴らすためにアクションを起こした、米ニュージャージー州の中等学校教師であるJulia Mooneyさん。

海外メディアにも取り上げられるなどして、世界で話題を呼んでいる彼女のアクションは極めて斬新だが、「物を大切にしましょう」と言葉で伝えるよりも何倍もの説得力があった。

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同じ洋服を100日間連続着用

彼女は、ある日、学校にグレーのワンピースを着て行った。

生徒たちに理由を告げることなく、その次の日も、またその次の日も、彼女が着ていたのは同じワンピースだった。

そして、結局100日間、連続で同じ洋服を着ていたのだった。

毎日違う洋服を着なければならないというルールなどないにも関わらず、次から次へと着なくなった洋服を廃棄しては新しい洋服を買っている現代の若者たち。

彼女は自分の身をもって、「物を長く使うことの大切さ」を生徒たちに伝えたかったのだ。

「同じ洋服を100日間着用」という彼女のプロジェクトは、Instagramでも4,500人以上のフォロワーを獲得し、世界に少なからずインパクトを与えた。

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そんなJuliaさんを、IRORIOは取材した。

ファストファッション文化に終止符を打つために

ーなぜこのプロジェクトを始めたのですか?

現代社会に、緊急に取り組まなければならない廃棄物問題があるため、このプロジェクトを始めました。

私たちは現在のレベルで物を消費していたら、自分の子どもたちや孫の世代まで地球環境を維持することはできません。

私は何か行動を起こしたいと思い、教師であるということが大きなパワーとなって、模範となるアクションを起こすことができました。

もし私が同じ洋服を100日間連続で学校へ着て行ったら、きっと誰もがそのことに気づき、「なぜそんなことをしているのか」尋ねてくれるだろうと思いました。

このことは、私たちの洋服のワードローブを縮小し、一枚一枚の洋服を長く使うといったことで、織物工業が直面する廃棄問題の、解決の糸口になるということを、皆で話し合うきっかけとなりました。

私たちは自分たちの慢心よりも、地球環境や海外の衣類労働者の保護といった、モラルや価値感を優先するということを考えていかなければなりません。

そうすることで、私たちがこの数十年間で創り上げてしまったファストファッション文化に終止符を打つことができるのです。

ー生徒たちの反応はどうでしたか?

私の生徒は12歳から14歳で、彼らは自分たちのアイデンティティーを築いている途中でもあります。

自分たちの在り方やイメージを周囲の人々に表現する際、ファッションブランドなどに頼ってしまうことが多々あり、それにとても夢中になってしまうことがあります。

彼らは、「自分たちは外見よりも、行いで人をジャッジするべきだ」という話をした際、とても嬉しそうに見えました。

また、生徒たちは夏休みの読書課題で、南スーダンの水不足危機についての本を読んだのですが、私が「一枚の綿のTシャツを作るのに、700ガロン(2,650リットル)もの水が必要で、それは一人の人間が2年間に飲む水の量なのだと話すと、とても興味深そうにしていました。

ーこのプロジェクトが各メディアに取り上げられたことに対し、どのように感じていますか?

私はこのプロジェクトを始めたとき、”@oneoutfit100days”というInstagtramのアカウントを作り、生徒たちがプロジェクトについてもっと知りたいという時に気軽にアクセスできるようにしました。

それは、ショーシャルメディアがどれほど強力なツールなのかを伝えたいということもありましたし、”良い力”として、ポジティブに使用しなければならないということも分かってほしかったという気持ちもありました。

私は、今回の私のアクションにメディアが興味を持ってくださり、一人の人間でも声をあげれば人々に届くのだということが分かってとても嬉しく思っています。

ーありがとうございました。

彼女の取り組みは、生徒たちのみならず、世界中の人々が、物を大切にすることについて改めて考えるきっかけとなったのではないだろうか。

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Text by Ericolatte

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