シェア

「宴会の食べ残しもったいない」10月30日を“食品ロス削減の日”とした松本市の狙いとは?

Shutterstock

Shutterstock

長野県松本市が10月30日を「食品ロス削減の日」とする構想を表明し、今後国や他の自治体にも働きかけていく取り組みが話題となっている。

30・10(さんまるいちまる)運動を展開

松本市は、かねてから食品ロス削減を目的とした「残さず食べよう 30・10(さんまるいちまる)運動」を展開している。

松本市

松本市

この運動は、乾杯後の30分間と宴席の終盤10分間を着席して料理を楽しむ時間とし、「食べ残し」による食品ロスの削減を促すもの。

現在、佐賀市や神奈川県厚木市が導入している。

高齢者からの「そもそも出される料理が多すぎる」という指摘を受け、分量を減らし同じ価格で高級な料理を出す「プラチナメニュー」を増やす運動も展開する。

松本市

松本市

「食品ロス削減の日」は、30・10(さんまるいちまる)運動を柱に削減活動を広げ、アピールしていく日としている。

松本市に聞いてみた

30・10運動に取り組む思いと10月30日を「食品ロス削減の日」とする意図について、松本市環境部環境政策課に聞いてみた。

――30・10運動を導入したきっかけはなんですか?

「宴会が始まると、すぐに皆さん席を立って、お酒を注ぎ合う傾向があります。

そのまま席に戻らずにお開きになってしまい皆さん帰ってしまうので、料理を食べる時間もないのです。市長も宴会の後に余る料理が非常にもったいないという思いがありました。

そうした中、10年ほど前から料理をゆっくり味わおう、30分間は席を回らない時間を作ろうということになりました。実は市役所内の宴会などにおいては、一部で30分ルールという決まり(明文化した決まりではない)があったのです。

この最初の30分間にお開き前の10分間も付け加えたらどうかと当時の担当係で考え、30・10運動とうたって、推進を始めることになりました」

――運動を展開してどのような効果がありましたか?

「食品ロス量が減ったかどうかの量的な評価は、なかなか難しいですが、市の全体のごみ量としては、30・10運動を開始した2011(平成23)年度から減ってきており、食品ロス削減事業もその一つを担っていると考えています。

必ずしも宴会において乾杯後の30分間とお開き前の10分間席に着くということではなく、30・10運動という聞きなれない運動から、『食べものを無駄にしない』『もったいない』ということを少しでも考えてもらえればよいと考えています」

――10月30日を「食品ロス削減の日」とする構想について、経緯や目的をお聞かせください。

「背景としては、『食品ロス』がG7環境大臣会合で議題になるなど世界的に関心が高まるとともに、国でも「食品ロス削減国民運動(NO-FOODLOSS PROJECT)」を展開し、官民連携して削減の取り組みを行っていることが挙げられます。

また、2016年10月には『全国おいしい食べきり運動ネットワーク』が発足し、自治体の連携も強化しています。30・10運動が、全国的に広がりを見せてきており、ほかの自治体でも「10」と「30」をキーワードとした取組みをしていることから、毎年10月30日を「食品ロス削減の日」とすることを、松本市側から提案しているものです。

来年10月30日には食品ロス削減をテーマとした全国規模の大会を松本市で開催できるよう、関係部署と調整を図っています」

忘年会シーズン真っ盛の12月。食べ残される料理みて「もったいない」と感じることが多くなるはず。

自治体レベルだけではなく、企業など民間レベルでも30・10運動を導入し、食品ロスを削減する意識を持つべきかもしれない。

Posted: |Updated:

Text by 亜具蓮 将

Ranking

All Categorys Ranking総合ランキング