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「選挙に関心を持つきっかけに」広がり続ける企業の投票率向上キャンペーン

イメージ画像/出典元:Adobe Stock

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7月21日(日)は参議院選挙の投票日。

国内では選挙が行われるたびにその投票率の低さが問題視されてきたが、近年「選挙割」を始めとした投票率向上に対する各企業の取り組みに注目が集まっている。

広がる「選挙割」ムーブメント

出典元:株式会社力の源ホールディングスプレスリリース

出典元:株式会社力の源ホールディングスプレスリリース

投票に行くと、各企業のお得なサービスや特典を受けられる「選挙割」。

その火付け役ともいえる「一風堂(いっぷうどう)」では、投票済証明書を提示することによって、替え玉や味玉が無料になるという「選挙割」を2017年から行ってきた。

一風堂の取り組みを皮切りに今、飲食業界では「選挙割」がムーブメント化している。

例えば、若者に人気のタピオカドリンク専門店「Tapista(タピスタ)」では、投票済証明書か選挙に行ったことが分かる写真の提示で、全てのドリンクが半額になるキャンペーンがSNS上でも話題に。

出典元:株式会社温泉道場プレスリリース

出典元:株式会社温泉道場プレスリリース

飲食業界以外でも、若い世代に人気の「おふろcafe」で投票済証明書を提示すると、各店舗で入館料や食事の割引を受けられるなど選挙割の動きは広まっている。

どの取り組みにも、投票率をあげることだけではなく、政治に対して無関心な人たちへのメッセージが込められており、その想いに共感する意見も多い。

ただ、投票済証明書は自治体によって発行されないところもあるので、地域格差が出ないような対応も求められてるようだ。

投票日には働かないという選択

投票率向上に対する企業の取り組みには、「選挙割」だけでなく投票日に休業にする「選挙休業」もある。

主にアウトドア用品を扱う「パタゴニア」は、国内におけるすべての直営店で投票日である7月21日(日)を休業にしたことを発表して話題に。

出典元:パタゴニア日本支社プレスリリース

出典元:パタゴニア日本支社プレスリリース

その意図は、若年層の投票率の低さを懸念してとのこと。次世代に少しでも健全な地球を引き継ぐため、家族や友人と語り合い、投票に行く同社の従業員のためにも、投票日に直営店全店の閉店を決めたそうだ。

集客率の比較的高い日曜日に休業するという決断は、利益の損失にもつながる。しかし、それでも「自分ごと」として政治を捉えたパタゴニアの行動には賛同の声が多く寄せられている。

海外の取り組みは?

日本では、徐々に増えつつある投票を促す取り組みだが、海外でも特に若年層の投票率向上への取り組みは多い。

例えば、人気スナック菓子の「Doritos」では2016年のアメリカ大統領選で「投票をしないこと」の意味を考えさせられる「Doritos No Choice」というキャンペーンを実施している。

自動販売機でドリトスを購入しようとすると「大統領選挙の事前登録は済ませましたか?」という質問が表示される。「していない」を選択した際に出てくるのは「Doritos No Choice」と書かれたパッケージに入った紙でできたドリトス。

キャンペーン動画では、最初は混乱する若者たちだが、そこに書かれたメッセージを読み、投票の重要性を学ぶ様子が映し出されている。

投票をしなければ、自分以外の誰かが出した結果に対して何かを訴える選択ができないことをユニークに表現したキャンペーンだ。

「投票に行くこと」が目的になっては本末転倒だが、「まずは投票に行ってみる」という行動が政治への関心に繋がるのかどうか、また、こういった企業の取り組みで実際に投票率が向上するのかどうかといった点にはやはり注目が集まりそうだ。

ただ、少なからず「なぜこのような取り組みをする人たちがいるのか」

そんなことを考える機会にはすでになっているのかもしれない。

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Text by 尾形潤

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