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イスラム教徒による犯罪のテレビ報道、発生率の割に多め―米調査

Flickr_John Benson

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アメリカ国内のイスラム教徒による犯罪は、実際の発生率よりも高い頻度でテレビ報道されていることを、イリノイ大学のTravis Dixon教授の研究グループが明らかにした。

6%の犯罪に報道の81%が割かれていた

研究グループは、アメリカで視聴可能なABC、CBS、NBC、PBS、CNN、FOXニュース、MSNBCといった主要なテレビネットワークのニュース番組で、2008年から12年までの5年間に報道されたニュースをサンプリング調査。

その結果、「米国内のテロリスト容疑者」についての報道の81%が、イスラム教徒についてのものであった。

しかしFBIのレポートによると、この期間に認知された国内のテロリスト容疑者のうち、イスラム教徒であるとされる者は全体のわずか6%だったのだという。

Dixon教授はこれらの理由について、911のテロ以降、イスラム教徒の犯罪が、実際の犯罪率以上に脅威であると、人々に認識されていることなどを挙げている。

さらに同教授は、国内のテロリスト容疑者は、イスラム教徒よりも白人至上主義者の割合の方がはるかに多いと付け加えている。

ちなみに、同調査ではこの他にも、ラテン系アメリカ人による犯罪の報道も、発生率の割に多めだったことなどが明らかになっている。

報道が社会の権力構造を映す?

Dixon教授はこの調査結果を受けて、メディアは社会の権力構造のための”歩哨”のように振る舞う、と解説している。

特定の集団に対する偏見や差別がバイアスとなって、国民の多くが彼らを脅威と感じるような状況では、そこに属する人の犯罪が、他の人々の犯罪に比べて大きな注目を集める。

その結果、報道でクローズアップされる機会も、実際よりも増える傾向にある、というわけだ。

「最近○○による犯罪が増えているような気がする」と感じたら、それは報道される頻度に偏りがあるためかもしれない、と疑ってみた方がいいのかもしれない。

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