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「インスタント麺に無限の可能性がある」どん二郎のレシピ開発者・野島慎一郎さん

どん二郎

どん二郎

昨年、ネット上で話題になった「どん二郎」をご存知でしょうか。

日清食品の「どん兵衛」に野菜、にんにく、牛脂をトッピングして「ラーメン二郎」の味を再現するカスタムレシピです。

「どん二郎」レシピの開発者・野島慎一郎さんの著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ! B級フードレシピ』には、「どん二郎」を含む60種類のカスタムレシピが掲載されています。

どん二郎と書籍『世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ! B級フードレシピ』

「どん二郎」と書籍 撮影:野島慎一郎さん

どのようにしてユニークなレシピは生まれるのか。野島さんご本人に伺いました。

野島慎一郎さん

フリーライター、漫画家、B級フード研究家。ステーキ店でアルバイトをしながら漫画家を目指し、2005年に小学館『別冊コロコロコミック』にてデビュー。現在はフリーライターとしてインターネットニュースサイトを中心にさまざまな媒体にて記事の執筆やレシピの提供を行っています。

野島慎一郎さん

野島慎一郎さん

キッカケは“白飯で作ったカツ丼”

ネットニュースサイトでいわゆる“おもしろ系”の記事を書くことが多い野島さん。

カスタムレシピネタの反響がいいことが続き、定期的に作るようになりました。

一番最初に反応がよかったのは「カツ丼を食べたくなったけど家にご飯しかない。じゃあご飯でトンカツを作るぞ」っていう感じのネタで、白飯に衣をつけて揚げてカツにして、白飯の上に盛りつけるというものでした。ホリエモンさんも拡散してくれました。

その後も、まるで実験をするかのようにさまざまなカスタムレシピを開発していきます。

アイデアを考えるときはインパクトのありそうな材料とか構図から考えます。ネットニュースの特性上、一枚目の写真が重要だと思っているので。

例えば「どん二郎」だったら、「どん兵衛」に「ラーメン二郎」のような野菜が盛られていたら面白いな、っていうところから考えました。

とにかく見た目のインパクト、タイトルのインパクト、使う材料のインパクトを重視しているという野島さん。

肝心の味については、予想通りになることもあれば、まったく予想外の味になることもあるそう。

ただ、もともと美味しいものをアレンジするので、大ハズレすることはほぼないですね。

そんな発見を楽しみながら、カスタムレシピを生み続けています。

空前の「どん二郎」ブーム

どん二郎

どん二郎

1年ほど前、あるメディアに「どん二郎」レシピが掲載され話題に。SNSには「作ってみた」という声が続々と投稿されました。

その当時は「いつもより盛り上がってるな」というくらいでした。他のメディアも取り上げてくれたり、YouTuberたちが作ってくれたりするのは嬉しかったです。

いろいろな人が作った「どん二郎」の写真をインスタで見ていたら、それぞれ自由にアレンジをしていて、「どん二郎」という文化になって手から離れたような感覚もありました。

著書では、「どん二郎」の他にも「どん兵衛」を使ったカスタムレシピをいくつか紹介しています。

おすすめは「どん兵衛グラタン」です。どん兵衛の麺も結局小麦なのでパスタとそんなに変わらないですし、しかも「10分どん兵衛」という文化があるくらいなので、焼いている間に麺がブヨブヨになることもない。

和風だしとチーズの甘味が見事にマッチします。これは予想以上に美味しくなりました。

どん兵衛グラタン/宝島社

どん兵衛グラタン/宝島社

他にも「カップヌードル」や「サッポロ一番塩ラーメン」などインスタント麺を使ったカスタムレシピを多数開発しています。

インスタント麺をベースに作るカスタムレシピは無限の可能性があるなと思います。カップ麺は美味しいんですけど、どうしてもフォローできない部分ってあるじゃないですか。新鮮な野菜は入れられないし、麺の食感は生麺にはかなわない。ある意味不完全体なんです。

だからこそちょっとのアレンジで美味しくなるし、楽しくもなる。市販されているものはそのままの状態が最も美味しいとはよく言いますけど、カップ麺に関しては違うと思うんですよね。

みんながマネできる身近なレシピを目指す

最後に、今後について野島さんはこう語ります。

やったことのないジャンルにはどんどん挑戦していきたいと思っています。でもあまり珍しい食材に手を出すと、他の人がマネしにくくなってしまうので、コンビニやファストフードで買えるものに少し手を加えて、身近で面白いものを考えていきたいです。

個人的な興味で言えば、僕は料理人ではないので、できないこともたくさんあります。そういう意味では、プロの料理人とコラボして何かできたら面白そうとは思います。「ラーメン屋さんとか寿司屋さんに◯◯作ってもらったら激ウマ!」とか。

次々とアイデアが浮かんでくる野島さん。

「どん二郎」をはじめとする話題のカスタムレシピ誕生の裏には、豊かな発想力と探究心、そして多くの人を楽しませたいというおもてなし精神がありました。

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Text by 水上アユミ

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