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歳をとると眠れなくなるのは“脳内スイッチ”の老化が原因:ハーバード大研究

123RF

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ベッドに横になったかと思うと、すぐに眠りに落ちる人がいる。まるで、スイッチのオン・オフのようだが、実際、私たちの脳には睡眠のスイッチの役割を持つ神経細胞があるのだという。

この神経細胞が加齢とともに損なわれていくことで、高齢者によく見られる「寝付けない」「眠りが浅い」などの傾向が強まることがわかった。

特定細胞の減少で不眠に

ハーバード大学のClifford Saper教授らが、覚醒と睡眠のスイッチにあたる神経細胞のグループをマウスで発見した。これらの細胞は脳の覚醒をオフにし、睡眠へと導くのだという。

そして、このスイッチ細胞が減ったり老化したりすると睡眠時間が半減し、不眠症に陥ることが動物実験でわかった。

アルツハイマーとの関連も

さらに、こうした神経細胞のスイッチ機能は人間の脳内でも確認された。マウスと同様の位置にあり、細胞を構成する化学物質も同じだという。つまり、人間もこのスイッチによる覚醒と睡眠を繰り返していることになる。

こうした結果を踏まえ、実際に高齢者45人の睡眠や脳の一部組織の細胞を調べたところ、スイッチエリアの神経細胞の数が少ない人ほど睡眠障害を抱える傾向にあることがわかった。

Saper教授は「睡眠障害は認知障害や高血圧など多くの健康問題に直結する。つまり、このスイッチ細胞がそうした病気の鍵を握っていることになる」と話す。

また、高齢者だけでなくアルツハイマーの人でもスイッチ細胞の減少が確認されており、今後行われるスイッチ細胞の研究はアルツハイマー予防・治療にも道を開くことになりそうだ。

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