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ロボットが東大合格を断念…明らかになったAIの得意科目と苦手分野は?

fotolia

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「ロボットが東大入学を目指すプロジェクト」が方向転換することが決まった。

今後は「教科を絞って学習」へ

情報・システム研究機構国立情報学研究所は14日、「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトの2016年の結果報告会を開催。

今後は東京大学合格という目標を掲げず、「記述式問題の成績を伸ばす」など教科を絞った学習に転換するという。

「東ロボ」プロジェクトとは?

国立情報学研究所は2011年に「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトを開始。

「2016年度までに大学入試センター試験で高得点をマーク」「2021年度に東京大学入試を突破」を目標に研究が進められ、2013年度から毎年大学入試問題にチャレンジしていた。

センター試験模試で偏差値57.1

発表によると、今年度はベネッセコーポレーションの大学入試センター模試(マークシート)で、5教科8科目で全国平均の454.8点を上回る525点を獲得。

5教科の合計偏差値は57.1。これは、MARCHなど難関私立大を含む「私立大学の512大学、1343学部」「国立大学23大学30学部」に80%以上の可能性で合格する成績に相当する。

「読解力」に限界

なぜプロジェクト開始から6年目にして、「東大合格を諦める」と方向転換が決まったのだろうか?

それは、問題文を読み解く「読解力」を東大の合格水準まで上げるのは今の技術では難しいと判断したためだという。

模試の結果、世界史や物理などでは高得点をおさめたが、国語や英語は伸び悩み。なお、論述式模試では理系の数学で偏差値76.2という高成績を達成した。

「国立情報科学研究所」NEWS RELEASE

国立情報科学研究所」NEWS RELEASE

今後は「記述式試験」など特定の成績を伸ばす方向に研究を転換するという。

プロジェクトは失敗?

東大合格という目標から方向転換することを受けて、ネット上には「残念」という声が寄せられているが、プロジェクトが失敗したわけではないようだ。

国立情報科学研究所は本プロジェクトの目的を次のように説明している。

さまざまな技術が求められる総合的な課題である「大学入試」に挑戦することで、AIが人間に取って代わる可能性のある分野などを考える際の指標を示すことが目的だという。

日本の労働人口の49%が代替可能に?

現在人間が行っている仕事の多くが、将来的に人工知能(AI)やロボットで代替可能になると予測されている。

野村総研は昨年、10~20年後には日本の労働人口の約49%がついている職業がAIやロボット等で代替することが可能だという推計を発表。

第4次産業革命とも言われている産業構造の変化への対応が必要とされている。

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