シェア

温暖化で…雪氷室で絞る日本酒「一夜雫」が販売終了へ

fotolia

fotolia

温暖化の影響で、雪氷室で製造された日本酒「一夜雫」が販売終了となる。

18日発売1500本で終わり

「国士無双」などで知られる北海道旭川市の酒造会社「高砂酒造」は18日、雪氷室(アイスドーム)で製造したお酒「雪氷室 一夜雫」の純米大吟醸酒を最終発売する。

高砂酒造株式会社/facebook

高砂酒造株式会社/facebook

1500本限定で、無くなり次第完売となる。

氷室に酒袋を吊るし、一晩かけて雫を集める

「純米大吟醸 雪氷室 一夜雫」は、長期発行したもろみを雪氷室で絞った純米大吟醸酒。

氷室(ひむろ)と呼ばれるアイスドームの中にもろみを詰めた酒袋を吊るし、人の手や圧力を一切かけることなく、自重で滴り落ちる雫を集めるという極寒の地ならではのオリジナル製法。

氷点下2℃、湿度90%という安定した低温環境により、酒の酸化や香りの蒸発など品質の損失をふせぐことができる。

温暖化でアイスドームの製作・維持が困難に

「一夜雫」は1990年(平成2年)の発売以来、全国から熱い支持を集め、大手百貨店でも取り扱われている。

そんな人気の日本酒が製造・販売終了になるのは、なぜなのだろうか?

高砂酒造はその理由をこのように説明。

温暖化で雪氷室を作り維持するのが難しくなったため、製造終了を決めたという。

ネット上には「最後なのか…」「日本酒が好きになったきっかけのお酒だったので、とっても残念」など惜しむ声がよせられている。

北海道に温暖化の影響が

近年、北海道では温暖化による農業・漁業への影響が現れ始めている。

作物の生育に大きな影響を与える夏季気温の変動が1980年代以降から年々大きくなり、2010年は平年より2.2℃高く、2011年~2013年も平年より0.8℃以上高温に。

旭川市の市街地はヒートアイランド化の傾向もみられ、気温はこの30年間で1.1℃上昇した。

「旭川市」資料

旭川市」資料

温暖化により水稲や大豆は収穫増が期待されるが、これまで北海道の涼しい気象条件に適合していた北海道品種の「小麦」や「じゃがいも」などは、温暖化による収穫量の減少や品質低下が懸念。

夏の気温が平年より2℃以上高かった2010年は、小麦の収穫量が平年より3割以上少なかった。

Posted: |Updated:

Text by

前の記事を見る

次の記事を見る

注目の記事

Ranking