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自治体への「地方交付税」も成果主義に?総務省方針に戸惑いの声

fotolia

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自治体に配られる「地方交付税の成果配分枠」が倍増する。

3年かけて「成果枠」を2倍に

総務省は人口減少対策に効果を上げた自治体に地方交付税を手厚く配る方針を固めた。

2017年度から3年かけて「成果枠」を現在の1000億円から2000億円に増やす。25日の夕方に開催される経済財政諮問会議で高市総務大臣が表明するという。

現在は「必要度:成果分」=5:1

2015年度に「人口減少特別対策事業費」が創設され、自治体に「取り組みの必要度」と「取り組みの成果」を反映した地方交付税が配分されるようになった。

2015年度および2016年度は同事業費6000億円のうち、「必要度枠」が5000億円、「取組みの成果枠」に1000億円が配分された。

「人口増減」「女性就業率」などの成果を反映

同事業費で「取り組みの成果」とみなされるのは、「人口増減率」や「転入者人口比率」「女性就業率」など。

「参議院」資料

参議院」資料

これらの指標について、全国の伸び率との差に応じて割増額が算出される。

将来的には「成果枠5割以上」が目標か

政府は2020年時点で東京圏から地方への転出を2013年より4万人増やし、地方から東京圏への転入を6万人減らすことを目指している。

「内閣府」資料

内閣府」資料

成果を上げた自治体への配分を増やすことで、地方の頑張りや努力を促して目標達成につなげる狙いだ。

内閣府の資料には「成果を反映した配分を集中改革期間の後は、5割以上にすることを目指す」と書かれているので、成果枠は今後さらに拡大するかもしれない。

自治体で奪い合いに?

地方交付税の「成果枠」が拡大されるという報道を受けて、ネット上には「地方の力量が問われる」「移転された自治体は涙目」と戸惑う声が。

また、「大多数の自治体は人口減」「海外からの移民でない限り、国内自治体で奪い合うことを“成果”とする発想がおかしい」「都市部の人口集中を助長するだけ」といった指摘もよせられている。

82.5%の市町村で人口が減少

2015年国勢調査によると、人口が増えたのは東京特別区部や政令指定都市、およびその周辺を中心とした300市町村のみ。

全国の8割を超える1419市町村では人口が前回より減少。

総務省統計局「平成27年度国勢調査」

総務省統計局「平成27年度国勢調査

約半数の市町村では人口が5%以上減った。

自治体があの手この手で「人口減少」対策

人口減少は各地で深刻な問題となっており、多くの自治体が「移住体験ツアー」や「移住者への助成」など移住を促す取り組みを実施。

佐賀県では今月からスポーツ界で将来が期待される若者の県外流出を防ぐため、大会などで活躍した選手に「君は佐賀の誇りです。地域の宝です」と書かれた知事からの手紙を送る取組みがスタートしたという。

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