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【取材】ジョジョやタラレバ娘も…近大が「漫画2万2千冊」図書館をオープンする狙い

「写真提供:近畿大学」

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近畿大学に革新的な図書館が開館した。

4月6日「アカデミックシアター」オープン

近畿大学の東大阪キャンパス(大阪府東大阪市)に4月6日、「ACADEMIC THEATER(アカデミックシアター)」という新たな学術拠点がグランドオープンする。

「写真提供:近畿大学」

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敷地約8万6710平方メートルに、5棟の建物で構成。

「女性専用室を完備した24時間利用可能な自習室」や「米ニュース専門放送局CNNプロデュースカフェ」など、革新的な内容だ。

図書館にマンガ約2万2千冊を収蔵

特に注目されているのが、中核となる図書館「BIBLIOTHEATER(ビブリオシアター)」。

2階建てで、2階はなんと「マンガ」がメイン。

「写真提供:近畿大学」

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蔵書数約7万冊のうち、約2万2000冊(約31パーセント)をマンガが占める画期的な大学図書館だ。

ネット上で「蔵書が気になる」と話題に

同館の革新さは注目を集めており、ネット上に反響が続々。

「凄いな」「近大のこういうところが好き」「蔵書が気になる」「どのあたりまでカバーしているのか?」「無料ネカフェが誕生」「大学とは…」など、さまざまな声が寄せられ話題になっている。

マンガで芽生えた好奇心を学問へ

なぜ3割もマンガを配架するのか。近畿大学に詳しい話を聞いてみた。

—–どのような狙いが?

マンガはクールジャパンとして、世界でも評価されているものです。

本を読まなくなったと言われる学生たちに、マンガやそれに関連のある新書や文庫をそばに配置することで、マンガで芽生えた学生の好奇心を学問へと導くことを狙いとしています。

「写真提供:近畿大学」

提供:近畿大学

同館には「NOAH33(ノア33)」「DONDEN(ドンデン)」とフロアに名前が付いている。

1階「NOAH33」は独自の新たな実学的・分理融合的な文脈で分類した一般図書を中心に約3万冊。

NOAHは「New Order of Academic Home」の略で、超近大の明日のために多様な世代が乗り合わせる「知の方舟(はこぶね)」となることを目指しています

2階「DONDEN(ドンデン)」はマンガを中心に新書・文庫を約4万冊。

学生の関心が高いマンガから入って、知のつながりを感じ、知の奥へ向かうための「知のどんでん返し」が起こることを目指しています

マンガで想像力を触発し、新書や文庫で興味・関心へと導く空間になっている。

学生が受け入れやすいマンガを選定

配架するマンガはどのように選ぶのか。

—–選ぶ基準は?

今回は、ビブリオシアターの図書部分をプロデュースした編集工学研究所の所長である松岡正剛氏が選定した学生に受け入れやすいテーマの下に選定されています。

2018年度からは編集工学研究所と相談しながら選定をしますが、現在の社会に沿ったもの、学生に知ってほしい内容のものであれば追加、入れ替えも行います。テーマ自体の変更もしていきます。

手塚治虫から最近の話題作まで

配架が決っているマンガタイトルは4724種。

同館の蔵書を検索したところ、手塚治虫の「火の鳥」や水木しげるの「悪魔くん」などマンガ界の重鎮の作品から、「ジョジョの奇妙な冒険」や「ワンピース」などの人気作。

昨年に映画化した「聲の形や、マンガ大賞2016に選ばれた「ゴールデンカムイ」、今年ドラマ化された「東京タラレバ娘」など最近の話題作まで、幅広い作品を配置している。

手続きすれば「一般人」も一部利用可

革新的な図書館を利用できるのは、近大生だけなのか。

—–利用できるのは学生だけ?

大学に所属する学生と教職員が利用可能です。

卒業生や一般の人は、中央図書館の利用規程にそって手続きを行った人のみ利用できます。

卒業生や一般の人は利用に制限があり、ACTや自習室の利用はできません。

—–学生や世間からの反響は?

アカデミックシアターやビブリオシアターは、24時間自習室を始め、近大INDEX、CNNカフェなど他の大学には例のないプログラムを展開することになっています。

オープン前で具体的な反響を受けていませんが、産業理工学部(福岡県飯塚市)や近畿大学附属高校(大阪府東大阪市)の保護者からもぜひ使わせてほしいとの声をいただいています。

内覧会では、ビブリオシアター2階のDONDENエリアの雰囲気等をご覧になられて、これほど充実した大学施設は見たことない、というようなご感想をいただきました。

「学生が成長していくきっかけになってほしい」

最後に、次のような思いを語ってくれた。

知の劇場であるアカデミックシアターには、ACTと呼ばれるガラス張りの空間が42室あります。

ACTには舞台における一幕、二幕の「幕」という意味があり、様々な色合いをもった活動がここで幕を上げて展開されるという思いを込めています。

それらの活動と近大INDEX(NOAH33、DONDEN)が重なり合い、より街のようににぎわい、学生が楽しみながら色々な人と出会い、コミュニケーションし、活動し、成長していくきっかけになってほしいと考えています。

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