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【取材】レア職種「切手デザイナー」を1名募集中!日本郵便に詳しい話を聞いてみた

「日本郵便」提供

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募集を行っている日本郵便の「切手デザイナー」について、詳しい話を聞いてみた。

「切手デザイナー」を1名だけ募集

日本郵便が切手デザイナーを募集している。

募集要項によると、応募資格は「美術大学または専門学校卒業者」で、コンピュータを使ったデザインの専門知識を持ち、これらに関する3年以上の実務経験を有すること。

履歴書や作品ファイル、レポートなど書類で1次審査の後、合格者に実技試験や面接を実施。

募集人数はわずか1名だ。

「レア」とネット上で話題に

誰もが一度は目にしたことのある切手やハガキのデザイナー募集はネット上で話題となり、反響が続々。

「楽しそう」「興味ある」「応募してみようかな」「仕事内容を聞いてみたい」「超狭き門!超難関!」「レア」「こんな機会、二度とないのでは」など注目が集まっている。

日本に「7名」だけ

そんな話題の切手デザイナーについて、日本郵便に取材した。

—–仕事内容を具体的に教えてください。

切手や葉書、またそれらに関連した周知物品等のデザインと企画が主な仕事です。

それに加え、販売に関するプロモーションや切手や手紙振興のための広報・普及活動も行っています。

必要に応じて、関係する団体や専門家等との各種交渉・調整・事務手続き等も行います。

—–切手デザイナーは何人いますか?

2017年4月現在で7名です。

「日本郵便」提供

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切手デザイナーのひとり玉木さんがこれまで手掛けた切手は136件、種類にして700種類以上。

総発行枚数は20億枚以上にもなるという(2017年4月現在)。

定期的な募集はナシ

切手デザイナーの採用はどのように行っているのか。

—–募集頻度は?

定期的な募集はありません。

退職などによる欠員や増員があった場合に募集をしています。

—–今回募集する背景は?

1名の増員をすることになったからです。

かなりレアな求人のようだ。

発売日の約9~10カ月前にデザインを開始

切手はどのように作られているのか。

年間発行計画の策定から始まります。

例えば、2017年度の発行計画は、前々年度の2015年度から作業に着手するという。

計画が決まったら、個々の切手のデザインに関しては通例、発行日のおよそ9~10カ月前にスタート。

印刷技法やシートサイズといった仕様の観点、題材や表現をどうするかというデザインの観点など、チームごとにプランナーと共に全体的な企画検討から始まり、それが固まった段階で制作に入ります。

社内の手続きとしては、一度企画段階(コンセプト)で承認を得てから実制作を進め、何案かの候補案から最終的にデザインを会議に諮って決定する。

「日本郵便」提供

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制作の多くはコンピュータで行うが、必要に応じてイラストも描く。

年賀はがきのデザインはさらに早く

年賀はがきのデザインは大量の枚数を印刷するため製造期間も長く、切手よりも早く着手しないといけないそう。

2017年は酉年ですが、酉年を迎えた途端、すぐに戌年のことを考え始めるといったイメージです。

—–デザインの際に気をつけることやこだわりは?

切手はデザインが決定しても、そのあとに重要な作業が待っています。「図案考証」と呼ぶ、切手の意匠などに間違いがないかを確認する作業です。

切手は一般的な商品と違い、公共的な側面を持っています。

花であったり鳥であったり、建物であったり美術品であったり、もしなんらかの間違いがあった場合、国内はもとより広く海外までその間違いを広めてしまうことになります。

ですから、その意匠関係の専門家等に入念にチェックを入れてもらう図案考証が必要となるわけです。その作業が済んで、初めて印刷入稿となります。

「日本郵便」提供

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コレクションを眺める玉木さん。海外の切手からも多くを学ぶという。

国・時代を超えて「いいな」と思ってもらえるものを

最後に「切手デザイン」に込める、次のような思いを話してくれた。

切手は数センチ四方の小さなものですが、それらの小さな紙片はポストカードや封筒などに貼られて、世界中の国々に届けられます。

また、現在の郵便制度が続く限りは、ずいぶんと先の未来でも使用できるものであります。

これほど「使用(される)範囲」が広く、「賞味期限」が長いものはそうないと思います。

ですから、現在の利用者のみなさまに喜んでもらうものを作るのは当然ながら、どこの国でも、いつの時代でも「日本の切手っていいな」と思っていただけるものを作っていきたいと思います。

切手は日本郵便だけが発行しているものです。これだけ小さな印刷物を大量にリリースし続けている企業も少ないでしょう。

ですから、わたしたち自身も自覚していない独特なノウハウや手法など、まだまだたくさんあるかもしれませんね。

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Text by 長澤まき

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