今日から、ヤマト運輸のサービスが縮小する。
「12時~14時」指定が廃止など
宅配大手「ヤマト運輸」は19日から、「配達時間帯の指定枠」を変更する。
「12~14時」の時間指定を廃止し、「20~21時」枠を「19~21時」の2時間枠に。

「ヤマト運輸」NEWS RELEASE
「12~14時」の枠を廃止することで社員が昼休憩をしっかりとれるようにし、客からの指定が集中して長時間労働の一因になっていた夜間の時間指定を2時間枠に変える。
背景には「荷物急増」や「人手不足」など
同社がサービスを縮小するのは、ネット通販の拡大による荷物の急増や人手不足、人件費高騰、外形標準課税の増税といった環境の変化に対応するためだ。
これまでの取り組み方では事業の持続的成長を図っていくことは困難だとして、「社員の労働環境の改善・整備」や「荷物の総量コントロール」といった構造改革の実施を決定した。
10月からは「基本運賃」を値上げ
構造改革は段階的に進められており、今年4月24日からは「当日の再配達受付の締め切り時刻」を前倒しに。
10月からは、宅急便の基本運賃を140円~180円値上げへ。また、スキー宅急便やゴルフ宅急便のサービス規格を改定する。

「ヤマト運輸」News Release
他にも、大口顧客に対して値上げや繁忙期の出荷調整等を交渉、宅配ロッカーの導入とサービス拡充など、さまざまな改革に取り組んでいる。
ネット上には「受け取れなくなった」という声も
サービス縮小を受けて、ネット上には多くの反響が寄せられている。
「一歩前進」「それで良い」「多少不便になるけど、評価したい」「過剰なサービスと低料金は改めるべき」と理解を示す声があるが、
ヤマトの20時-21時、仕事後にも受け取れるから凄く助かってたんだけど、長時間労働と言われると「ええんやで私もなるべく余裕持って通販利用します」て気持ちになる……
— シヲ (@SaltNcr) 2017年6月19日
一方で、こんな声も。
ヤマト運輸の配達時間が正午から2時までと8時から9時に変更が入り、平日に受け取れなくなった。
受け取るためには午前休使うか、18時に上がるか、土日に回すしか手立てがない…。どうしてもすぐ欲しい場合は、午前休なり、18時上がりを検討するより他にないなぁ…。辛い。
— Akira Kashima (@a_kashima_) 2017年6月19日
ヤマトのマイカレンダーの時間指定、今まで20時なら間に合ってたけど指定できなくなったので、再配達率が高くなりそう。
あと、受け取りが週末になって未配達在庫が増えそう。
仕方ないことなんだろうけど。
— Takafumi Iju (@ijufumi_0810) 2017年6月19日
ヤマト運輸の集配のドライバーさんが言ってはったけど、時間指定縮小しても、その前後の時間帯に配達が集中するやろうから、現状としては、あんまり宜しくない。って、言ってはった。#ヤマト運輸 #通販
— ブル (@tantanburu) 2017年6月18日
今ニュース見てるんだけどヤマト運輸が時間帯指定を縮小するのは良いんだけどなんかアマゾンの締め付けや配送料が~って言ってるけどそれ以前に上層部の給料上がってるのに配送員は変わらずしかも人数が減ってるって話も聞いてるので正直一方的すぎやしないかね
— Japońskie_mięso (@giogiobene) 2017年6月18日
ヤマトが人手不足を理由に郵送の時間帯変更したけど値段あげて職員の給与増やせば人手不足は解消されるんじゃないかって思うんですよね
— 短針:/ (@PulvAme) 2017年6月19日
戸惑う声や、「再配達が増えるのでは」「荷物が週末に集中するのでは」という懸念も投稿されている。
取引先企業はサービス変更や休止へ
同社の構造改革を受けて、通販会社などの取引先もサービス見直しを余儀なくされている。
ヤマト運輸と連携した配送サービスを提供しているフリマアプリの「メルカリ」は、新たに日本郵便と提携した配送サービス「ゆうゆうメルカリ便」をスタートへ。
ヤフーや楽天も近く、日本郵便と配送サービスを始めるという。
伊藤忠商事が運営し、ヤマト運輸が配送していた「はこBOON」はサービスを休止へ。7月10日で配送申込の受け付けを終了する。
Amazonは自社物流網を使って自社の配送員が荷物を届ける独自配送を拡大しつつある。