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バイト感覚はお断り…女性を“借りる”「ウーマンレンタル」運営者の熱意

出典:「Woman Rental」HP

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「ウーマンレンタル」について、運営者の表参道ノハゲさんに取材した。

女性を借りる「ウーマンレンタル」

女性を1時間から“レンタル”できる「ウーマンレンタル」というサービスが話題になっている。

話を聞いてほしい、相談したい、買い物・食事に付き合ってもらいたいなど、さまざまな目的で女性をレンタルできるサービスだ(公序良俗に反する行為、ボディタッチ・性的行為、犯罪・反社会的行為などは厳禁)。

料金は、レンタル料(各ウーマンが定めた1時間あたりの単価×時間)と移動交通費。当日かかった飲食費や施設利用費、延長料などは、利用者が当日支払う。

登録ウーマン、年内にも25名超に

2017年11月現在、登録しているウーマンは一時的に非公開にしている人を含めて20名ほど。

年内には25名を超える勢いで、他に登録予備軍も10名ほどいるという。

世代は20~50代まで。プロフィールに書けないほど波乱万丈な生活を送ってきた人からフリーランス、経営者やOL、主婦などタイプも様々だという。

登録ウーマンにほぼ共通しているのが、人生で様々な苦難を乗り越えていて、女性として、人としての強さを持っていることです。

対価を得るための仕事というより、自身の経験や知恵がこの場を活かして誰かの役に立つ、自分を試すフィールドとして楽しみながら取り組んでいるウーマンが多いです。

人から必要とされること、承認欲求を満たしたい、自分を試したい女性には恰好の場であると思います。

安定的に稼げる「仕事」ではないので、バイト感覚で問い合わせてくる人は基本的に登録を断っているそう。登録時には一人ひとり面談を実施している。

出典:「Woman Rental」HP

運営者はおっさんレンタル1期生

同サービスを提供するのは、おっさんレンタル1期生の表参道ノハゲさん。

約1年半のおっさんレンタルでのべ500名ほどから依頼を受け、依頼女性らと話す中で、おっさんよりも女性の方に強い価値観を感じるようになり、2016年1月あたりから「ウーマンレンタル」を企画。

女性にしかできないことや女性だからこそ説得力を発揮することが多々あることや、市場の潜在ニーズが高いことを肌で感じたこと、「レンタルされたい」という女性も非常に多かったこと。

そして、何より「『自分を売る』という面白さや、自分がレンタルで得られた刺激や感動を多くの女性と共有したい、そしてそのフィールドを提供したい」という思いから立ち上げ、同年11月にサービスを開始したという。

おっさんレンタル活動で感じていたのが、「変化」を求めている人が多いということ。変化の第一歩は今までの枠を超えた新たな出会いだと思います。

今まで生きてきた環境(身内・学校・仕事・趣味 etc..)で築かれた人間関係の中だけで仕事したり恋愛したり喧嘩したり結婚したり離婚したり…。

利用者や在籍ウーマンにとって、そこから突き出た人間関係をつくるきっかけの場として、ウーマンレンタルを捉えていただければと思います。

提供:ウーマンレンタル

提供:ウーマンレンタル

「イメージ作り」や「安全性確保」などこだわり

サービス開始にあたっては、「個々のウーマンの個性を活かし、華やかさやバリエーションでコンテンツそのものを面白くしたい」という意図があったそう。

同時に、登録ウーマンが堂々と写真やプロフィールを公開でき、籍を置くことに羞恥心を抱かせないようなコンセプト・コンテンツにするべきだと考え、数十人の女性にヒアリングを重ね、主に次の4点を半年ほどかけて熟考したという。

1. コンテンツのイメージ作り

商材が女性なので、登録ウーマンと利用者の両目線をデリケートな視点で取り組まないと危険だと考えました。

「レンタル」というキーワードは借りるという意味でわかりやすい反面、俗っぽく勘違いされやすいキーワードという側面もあります。勘違されたところから入ったらアウトなので慎重に検討しました。

どうしてもセクシャルな視点での男性からのアプローチが想像されやすいので、「女性」というよりは「人」という印象を強くアピールするくらいが程良いと考えたという。

2. レンタル現場の安全性の確保

カードによる事前決済申込や女性を管理する経営者らからのヒアリング、自身のレンタル経験で培った独自のノウハウを、在籍する女性にしっかりとレクチャーするなどしてリスク回避。ウーマンがオファーに危険性を感じた場合は、相談が来るようになっている。

レンタルは基本的に公の場で待ち合わせ・決行するので、皆さまが想像するような危険に遭遇したことは今のところ皆無です。

利用者の男女比は半々で、想像以上に男性は紳士的な方が多いことに驚いてます。利用者を女性に限定したり、男性の場合は高額設定や条件設定できたりなど、ウーマンは個別の設定が出来るのですが、思った以上に安全性に神経質になっているウーマンが少ないことにも驚いてます。

3. 他の類似サービスとの差別化

家事代行サービスやレンタル彼女、派遣型風俗等、他の人材のレンタルサービスとの差別化とその明確化を図ったという。

このサービスのおもしろは「曖昧さ」です。

他サービスは利用者の目的が明確ですが、ウーマンレンタルは「ウーマン借りて何すんの?」となります。「曖昧さ」から分かりにくさも出ますが、うまく利用者のニッチな要望や条件に合致するウーマンがいるとすればそれが「曖昧さ」の魅力となります。

4. 利用システムと登録システム

1時間1,000円という固定額で展開するおっさんレンタルとは違い、登録ウーマンが価格や利用者を自由に設定できる仕組みにした。

決して慈善事業ではないので、ウーマンが需給バランスを価格で調整できたり、それにより高いモチベーションでレンタル対応を継続できる仕組みは、利用者へのサービスクオリティ的にも重要なことだと考えてます。

5. 「どんなサービスか」より「誰がやっているか」

何と言っても「安心感をどう伝えるか」にこだわったという。

このような参入障壁の低いサービスは安直にシステムや収益を軸に構築されがちですが、「何をやるか」より「誰がどのようなコンセプトでやっているか」のアピールが重要だと考えました。胡散臭いサービスと勘違いされやすいので、どうせ胡散臭いサービスと思われるなら胡散臭い運営者をさらしてしまおうと(笑)

ビジネスでもなくボランティアでもない「グレー」なサービスという「分かりにくさ」があるので、自身のおっさんレンタル経験をもとにできるだけ分かりやすくレンタルの概要を伝えることができたり、レンタル経験者が運営している点がひとつのアドバンテージにもなるとも考えました。

▼各ウーマンのページには、運営者から見たウーマンの紹介や、おススメのレンタル用途などが載っている。

出典:「Woman Rental」HP

出典:「Woman Rental」HP

ネーミング「おばさんレンタル」は却下

ネーミングには最も頭を悩ませたという。一番の候補だった「おばさんレンタル」は、響きの印象などを考慮して却下した。

「おっさん」に対して、「おばさん」「奥さん」「姉さん」「彼女」「女子」…をどう表現するか。

登録女性は20代〜50代を想定してたので、それぞれのキーワードだとうまくハマらないし、偏ったイメージが出来上がってしまいますが、ある女性から「横文字にすれば?」というヒントをいただいて「Woman Rental」としたのです。

同サービスのホームページのトップ画面には、「おばさん」「奥さん」「女子」という言葉に取り消し線が引いてある。

これら候補キーワードはすべて「ウーマン」に包含されるので、都合がいい反面、抽象的でもあるため、わかりやすさを表現すために敢えて表示した上で取り消し線を引くという表現にしました。

年齢や立場は関係なく、純粋に一人の「女性(人間)」のレンタルの場として強く印象付けたかったという意図もあるという。

出典:「Woman Rental」HP

出典:「Woman Rental」HP

母が亡くなる前に婚約者のふりをして

創業からちょうど1年。通算で300件ほどのオーダーがあったという。現在では月10件のオーダーが来て、忙しすぎて「Sold Out」に設定するウーマンも出てきているそう。

平均レンタル時間は1件あたり約2.5時間。依頼内容で圧倒的に多いのが、仕事や恋愛、結婚や子育て、自立といった「お悩み相談」。

女性からは「旦那の浮気現場を一緒に尾行してほしい」「コミケの売り子をしてほしい」、男性から「女性慣れするために話したい」「デートの練習」「母親が亡くなる前に婚約者のふりをして会って欲しい」といった依頼もあったという。

出典:「Woman Rental」HP

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「リアルな拠り所」接点の一つに

同サービスに込める思いを、こう話す。

人のコミュニケーションの在り方が目まぐるしく変化し続ける現在、「もしひとりでも親身に寄り添ってくれる人がいれば..」といった、ちょっとしたリアルな拠り所があるだけで未然に防げる問題は非常に多いと思っています。

まったく関係のないアカの他人だからこそホンネで話せることはあります。というより今はそういう機会を簡単に手に入れ、当たり前に利用できる時代なんです。

その接点のひとつがウーマンレンタルであると“ハゲしく”お伝えしたいです。ウーマン(女性)にしか出来ないことはたくさんあるのです。

コンテンツを立ち上げる上で強く意識したのはビジネスというよりは「面白さ」。今後運営していく上でも、利用者や在籍ウーマンを増やそうとは考えていないという。

うっかりビジネスに寄ってしまうと気持ち悪いコンテンツになってしまいますので。

数字ではなく、例え少数でも、利用者からのあたたかいレビューの書込み、レンタル後の「今日のレンタル終了〜」というウーマンからのハッピーなメッセージ、初めてオーダーを頂いた時のウーマンの喜ぶ顔を見る瞬間が「やってて良かった」と思えるひと時なのです。

今後は、在籍しているウーマンが周りに胸を張って「ウーマンレンタルやってます」と言えたり、「この前ウーマンレンタルを利用したら…」と利用者の皆さまが周りに堂々と言えるようなコンテンツになることを目標に、現場第一主義、今後も自身のおっさんレンタル活動と並行して在籍ウーマンの皆さんとともに肩肘張ることなく、ゆる〜く頑張っていきたいと思っています。

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Text by 長澤まき

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