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【取材】デーモン閣下が「がん検診」を呼びかけるポスターが話題!広島県に狙いを聞いてみた

出典:「広島県」ホームページ

出典:「広島県」ホームページ

デーモン閣下による「がん検診」呼びかけについて、制作した広島県健康福祉局がん対策課に取材した。

デーモン閣下が「がん検診」を呼びかけ

広島県の「『がん検診へ行こうよ』推進会議」が、デーモン閣下ががん検診の受診を呼びかけるキャンペーンを行っている。

2012年のポスターに、突如デーモン閣下が登場。「まだ受けておらぬのか、がん検診」と頭ごなしに催促し、その年の後半のポスターでは「なぜ受けぬのだ」と理由を問いただした。

それでもまだ受診しない人に対して、2013年のポスターでは「いったい、いつ受けるのだ」としびれを切らしつつある様子に…。

翌2014年にはとうとうしびれを切らし、「吾輩にかけてきたまえ」と“閣下ダイヤル”を紹介した(同ダイヤルは2015年5月に終了)。

それでも受診しない人がいるのを受けて、2015年は攻めに転じ、がん情報を個人へ送りつける“閣下Eメール”を始める(2016年3月に終了)。

2016年は、それでもなお「時間がない」「忘れていた」など言い訳をする未受診者に対して、受診しない正当な理由ではないと一喝した。

そして2017年度は、依然として受診していない県民に対して、自分の顔を見てがん検診を思い出し受診するよう呼びかけ。専用アプリをダウンロードしたスマホ等を同ポスターにかざすとデーモン閣下が動き出し、メッセージを伝える。

ポスターはネット上で「広島県の気合が好き」「いい悪魔だ」「もはや悪魔じゃない、超いい人」「ツンデレ」「良いと思う」「みんな、がん検診に行こう」などと話題になっている。

強烈なインパクトが起用の決め手

県健康福祉局がん対策課に話を聞いた。

—–いつからデーモン閣下が特使に?

広島県では、2010年度からがん検診普及啓発キャンペーンを行ってきましたが、2012年度に(それまでの小中規模から)大規模なキャンペーンにパワーアップさせることとしました。

その折に、大規模キャンペーンの「顔」となる人物の検討を行い、デーモン閣下に白羽の矢を立てました。2012年度は「広島県がん検診啓発キャラクター」という肩書で、2013年度から「広島県がん検診啓発特使」となっています。

—–なぜ、デーモン閣下を起用したのですか?

広島県として最も求めたのはキャンペーンを強烈に押し出す「インパクト」。

デーモン閣下の持つ「見た目のインパクトの強さ」は他の誰にもない大きな魅力でした。様々なポスターが掲示されている中、やはりデーモン閣下のポスターは際立って目を引いていると感じています。

年数回は広島に降臨、受診率が向上

デーモン閣下を起用したポスターや啓発チラシは、官民協働でがん検診の普及啓発を行う『「がん検診へ行こうよ」推進会議』の会員188団体(2017年9月時点)などに提供され、県内のあらゆる場面でがん検診の啓発を行っている。

年に数回、実際に広島に降臨し、広島カープ公式戦や広島市内のお祭り、中心市街地など、県民が多く集まる場所で直接県民にがん検診の受診を呼びかけているという。

—–県民からの反響は?

広島県独自のアンケート調査では、「デーモン閣下を起用したがん検診普及啓発キャンペーンの県民認知度」は、キャンペーン開始当初は約47%であったものが年々上昇し、最新の調査(9月調査)では約85%にまで向上しました。

「広島県民であれば誰でも知っている」と言える水準に達しています。

—–がん検診の受診率に変化は?

3年ごとに国が実施しているがん検診の受診率調査では、デーモン閣下を起用する前と現在を比べると、着実に広島県のがん検診受診率は向上しています。

ただ、全てのがん検診(胃・肺・大腸・子宮頸・乳)で受診率50%以上を目標としている広島県では、まだまだ十分な水準には達していません。

「閣下の強い思いが届くように」

デーモン閣下を起用した同キャンペーンは県内のみで展開しているにも関わらず、他の都道府県からの照会や、全国メディアから取材依頼が来ることも多く、とても驚いているという。

やはりデーモン閣下の持つ影響力は非常に大きいものがあると実感するとともに、県のがん検診受診率の低さに危機感を感じています。

閣下の強い思いが県民の皆様に届くように、引き続きがん対策に力を入れていきたいと思っています。

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Text by 長澤まき

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