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48の書体を見分ける「フォントかるた」が話題!開発チームにこだわりを聞いた

提供:フォントかるた制作チーム

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文字のフォントをかるたにした「フォントかるた」について、制作チームに取材した。

「フォント名」を聞いて札を取る

フォント名を詠みあげて、そのフォントの札を取るというマニアックで難易度の高い「フォントかるた」が話題になっている。

取り札の表には書体見本、裏には同じ書体で書体名。読み札には書体名と解説、書体見本が印字されており、通常のかるた取りと同じく、取った枚数によって勝ち負けが決まる。

提供:フォントかるた制作チーム

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使われているフォントは、日々目にしている多種多様なフォントから選んだ馴染みのあるものやユニークなもの、使いやすいものなど48種類。百人一首のように2人で対戦したり、大人数でわいわい対戦したり、2セット使って神経衰弱するなど、遊び方は無限大という。

ネット上で「なにこれ、欲しい!」「全然分からない」「怖ぇ」「気になる」「誰か一緒に遊ぼう」「ずっと眺めていたい」などと話題になっている。

提供:フォントかるた制作チーム

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仲間内で遊ぶため手作りしたのが始まり

フォントかるた制作チームによると、同カルタはグラフィックデザイナーの「せきねめぐみさん」が、2017年1月に仲間内の新年会で遊ぼうと自宅のプリンターで手作りしたのが始まりだという。

新年会で楽しく遊んだ様子をTwitterに書き込んだところ、大きな反響があり、製品化することになりました。

デザイナー仲間の伊達千代さんが解説、横田良子さんが仕様や印刷・通販の手配、星わにこさんがWebや販売先を担当。現在はこの4人でフォントかるた制作チームとして活動している。

▼製品化のキッカケとなったツイート

誰にも身近に感じてもらえるよう工夫

制作にあたっては、誰にとってもフォントの違いを身近なものとして感じてもらえるよう工夫したという。

テレビや雑誌などで日常的に目にする「フォント」ですが、それぞれの書体名や歴史・作った人のことは、あまり知られていません。

「フォントかるた」では、昭和の時代によく使われていた写真植字の文字から、ビジネスシーンでよく使われるフォントまでを幅広く網羅し、書体デザインの違いを誰にとっても身近なものとして感じてもらえるよう工夫しました。

一見難しく見える「フォントかるた」ですが、判別しやすいデザイン書体も多く、子供でもすぐに書体の違いがわかるようになり、楽しむことができます。

発売開始直後はデザインやDTP業界の人々の購入が多かったが、その後、フォント好きな一般の人々やボードゲーム好きの人、研修・教育関係の人など、購入者の層は広がっているという。

「無理ゲー」「変態」「狂気」といった反響も多いが、ゲームとして遊んでみると解説を読んでわかる書体も多く、「書体デザインを見分けられるようになった!」という声も多いそうだ。

提供:フォントかるた制作チーム

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プロには物足りない?拡張版も登場

難しい、マニアックと話題だが、2017年11月には難易度が“鬼レベル”という「拡張パック」が登場した。

従来のフォントかるたに追加して遊ぶことができる商品で、一見同じように見えるが、よく見比べると「かなと漢字の大きさのバランス」や「フトコロの大きさ」「起筆や終筆の形の違い」など、同じものはないという。

私たちのように書体を日常的に扱う仕事の人たちや、フォント好きなマニアの方にとっては、「フォントかるた」の基本セットは物足りないものだと思います。基本セットの発売当初から、そのような声は聞こえてきていました。「何度かプレイしているうちにすっかり覚えてしまった」とおっしゃる方も増えてきました。

“無理ゲー”として話題にしていただいた「フォントかるた」でしたが、フォントの奥深い世界にさらに驚いていただきたい気持ちもあり、拡張パックを制作した次第です。

提供:フォントかるた制作チーム

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お気に入りの「推しフォント」があるという

制作チームのメンバーにはそれぞれ、お気に入りのフォントがあるそうだ。

私たちは、お気に入りのフォントのことを「推しフォント」と呼んでいます。

提供:フォントかるた制作チーム

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(写真左から)せきねめぐみさん:ヒラギノ丸ゴ(プレーンで現代的な丸ゴシック体。柔らかく親しみやすい書体/基本のかるた)

伊達千代さん:精興社書体(村上春樹や吉本ばなななどの文学小説に用いられた優しく読みやすい明朝体/拡張パック黒)

星わにこさん:新ゴ(現代的でかなも漢字も大きな角ゴシック体。鉄道や高速道路のサイン表示に使われる/基本のかるた)

横田良子さん:秀英明朝(明朝体の活字書体の源流とも言うべき歴史ある明朝体を現代に復刻した書体/拡張パック黒)

「フォントの歴史や魅力を知って欲しい」

フォントかるたに込める思いを、こう語る。

パソコンやスマホ、新聞、TV、看板、雑誌など、わたしたちはたくさんの書体に囲まれて生活しています。

フォントは情報をただ伝えるだけでなく、情報の伝わりやすさを左右し、見た人の心理に影響を与えるために、様々な工夫やデザインがなされてきました。私たちはそのフォントの歴史や魅力を改めて知ってもらい、楽しみながら書体の違いを覚えてもらうことを目標に「フォントかるた」を作っています。

フォントの違いや種類を知ることで、適切な場面で適切なフォントを選ぶことができるようにもなります。ぜひより多くの方に手に取っていただき、遊んでいただきたいと思っています。

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