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【聞いてみた】中学校に「理由を問わず、自由に選べる制服」を導入した理由を柏市の教育委員会に直撃

出典:「柏市」HP

出典:「柏市」HP

性別など理由を問わず自由に選べる制服について、柏市教育委員会の学校教育課に取材した。

全員がスカートかズボンか選べる

千葉県柏市に4月、同市にとって28年ぶりの新設中学校「柏の葉中学校」が開校する。

同校の制服は「自由に選択できる制服」。男女共にズボンかスカートか、ネクタイかリボンか、組み合わせを自由に選ぶことができる。

性別による体格等の違いは、制服のラインなどを変更して対応。デザインはできる限り男女で統一されるよう、柄などに配慮しているという。

児童や保護者等の「総投票」で決定

担当者によると、入学説明会で一部の保護者から入学式に制服が無いことに驚きの声があがり、これを受けて、児童や保護者、教職員や地域の人から成る「制服・校内服検討委員会」を組織し、議論を重ね、児童や保護者の総投票で決めたという。

アンケートによる意見聴取や議論で「経済性」「機能性(活動しやすさ、着心地の追及、洗濯しやすさ、体温コントロール)」「防犯・安全性」「学校生活」「中学生の自覚」「LGBTへの配慮」「価格」などについて総合的に検討し、さまざまな点にできる限り配慮し、ブレザータイプで「自由に選択できる制服」の導入が決まったそうだ。

自ら考えて「自由」に選ぶ

画期的な制服はネット上で「斬新」「とても良いと思う」「素晴らしい」「全国的に取り入れるべき」など話題になっている。

性別を問わずにスカートかズボンか選べることから、「LGBTに配慮した制服」「ジェンダーレス」として注目を集めているが、LGBTへの配慮はあくまでひとつの要素にすぎないという。

検討委員会ではLGBTなど性的マイノリティーの生徒への配慮に限らず、例えば、真冬にスカートではなくスラックス、また動きやすいからという機能性を重視したいなど「理由を問わず、自由に選択できるような校風になるといい」との意見がありました。

「理由を問わずに、自由な選択ができる」ことが検討委員会の意図であり、同中学校の生徒に望んでいることだという。

生徒が自ら考えて自由に選択した制服を着用し、中学生の自覚とともに、自分らしい学校生活を送ってくれることを願っています。

出典:「柏市」HP

出典:「柏市」HP

「主体的に特色ある教育活動」が重要

教育委員会が決めるトップダウンではなく、時間や手間暇がかかることが予想される「検討委員会」を組織した理由をこう語る。

学校を取り巻く環境は多様化し、さらに地域によって状況は一様ではないことから、生徒、保護者、教職員等が、地域に根ざした学校としてあるべき姿を話し合い、“主体的に特色ある教育活動”を行うことが重要であると考えています。

そのため、制服の有無を含めた学校生活についても、関係する皆さんが望む学校を皆さんで創り上げて頂きたいことから、関係者による検討委員会が組織されることになりました。

同校の「校章デザイン」も、小学校の児童会や保護者の意見で決定したという。

「自由に選べる制服」は今後、市内の他の学校にも広がっていくのだろうか。予定を聞いた。

各学校、地域を取り巻く環境は様々であり、各学校の関係者において状況に応じて検討すべき事項であると考えています。

今後、各学校において検討の希望があった場合には、柏の葉中学校の制服検討事例を共有したいと考えています。

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Text by 長澤まき

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