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日立の導入で話題の「勤務間インターバル制度」とは?終業と始業の間に「最低11時間」休息、EUでは義務化

fotolia

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日立製作所が「勤務間インターバル制度」を導入することになり、注目が集まっている。

日立が10月にも勤務間インターバル導入へ

朝日新聞は3月13日、日立製作所が春闘の労使交渉で「勤務間インターバル制度」を導入することで合意したと報じた。終業時間と始業時間の間に「最低11時間」の休憩を設ける。

今年10月にも、製造部門や事務部門などの管理職等を除く一般社員に適用する方針。グループ企業への拡大も視野に入れているそうだ。

生活や睡眠時間を確保

勤務間インターバルとは、勤務終了後に一定時間以上の休息期間を設け、働く人の生活時間や睡眠時間を確保する制度。

EU加盟国では、24時間につき連続して最低11時間の休息時間を設けることが義務付けられている。

導入企業はわずか2.2%

労働者が必ず一定の休息時間を取れるようにするという考え方の同制度は、健康やワーク・ライフ・バランスの確保策として注目されている。しかし、2015年の厚生労働省の調査では、導入企業はわずか2.2%に留まっている。

また、総務省の資料によると、「専門的・技術的職業従事者」はインターバルの時間が11時間未満の割合が高いという。

政府は導入する中小企業に助成を行うなど、同制度の導入を推進している。

ユニ・チャームやKDDIなどが導入

厚生労働省の導入事例集(2017年3月)によると、勤務間インターバル制度は、ユニ・チャームやエステのTBCグループ、KDDIや本田技研工業などで導入されている。

KDDIは2015年に就業規則に「最低8時間以上のインターバル確保」を義務化するよう規定。また、安全衛生管理規定の中で「11時間のインターバル」を健康管理の指標として定めた。

導入したことで、これまでは見えてこなかったピンポイントでの過重労働や健康リスクを見出すことができるようになったなど、効果が出ているという。

ネット上には「仕事をこなせるか?」の声も

報道を受けて、ネット上には「こうした明確な基準は必要」「インターバル確保はとても大事なこと」「生産性向上にもつながるのでは」「是非、わが社も導入してほしい」「企業だけでなく、法で規定してほしい」といった賛同の声がよせられている。

一方で、「9時に出社するためには、10時までしか残業ができなくなる。SE職は仕事をこなせるだろうか」「仕事が回らなくなる」「管理職などにシワ寄せが行くだけの話」「自社でやられるとキツイ」「サービス残業の温床に」「関連会社や下請けが割喰らうパターン」など慎重な意見も。

働き方を見直す他の取り組みと合わせて実施することが必要そうだ。

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