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【取材】誰もが自分らしく働ける社会へ…障害がある人のための「フリー就職情報誌」創刊

出典:「株式会社LITALICO」Press Release

出典:「株式会社LITALICO」Press Release

「働くことに障害がある方へ向けた就職支援ガイド」について、発行する株式会社LITALICOに話を聞いた。

「障害のある方の就職情報誌」創刊

障害者向け就労支援などを手掛ける株式会社LITALICOは今月、障害のある方の就職に関する情報を届けるフリーペーパー「LITALICO仕事ナビ」を創刊した。

東京都と神奈川県、千葉県、埼玉県内の市・区役所やハローワーク、特別支援学校等で配布。

今後は、年2回のペースで刊行を予定しており、次回(今冬)は関東エリアに加えて関西エリアでの刊行も予定している。

「新しい世界へ踏み出すキッカケ」を提供

「障害のある方の『働く』にまつわる体験談」や「就活をする上でのお役立ち情報」「就労支援施設の利用案内」など、自分らしさを大切にしながら、新しい世界へ踏み出すキッカケになるような独自コンテンツを多数掲載。

創刊号には、女優の飯豊まりえさんと、ALSの当事者であり、一般社団法人「WITH ALS」代表・クリエイターの武藤将胤さんとの対談を実施した巻頭企画や、就労移行支援サービスを利用して就職をした方のインタビュー企画なども載っている。

また、1都3県の障害のある方の就職をサポートする「就労移行支援事業所」の基本情報を網羅している。

読者の方一人ひとりが自分らしさを大切にし、未来に向かって希望を抱いていただけるような企画を掲載しています。

「障害者の就職」13年連続過去最高を更新

同社はフリーペーパーに先立ち今年3月に、働くことに障害のある方と障害者就労支援事務所をつなぐ就職情報サイト「LITALICO仕事ナビ」をウェブ上に開設した。

障害者の就職が増えている一方で、就職に関する情報発信が不十分という問題があったからだという。

厚生労働省の「 障害者雇用状況の集計結果」によると、2016年に民間企業に雇用されていた障害者の数は47万人超。13年連続で過去最高を更新した。

また、今年は4月に障害者雇用促進法が改正され、企業の障害者法定雇用率が現行の2.0%から2.2%に引き上げられるなど、障害のある方の雇用に対する企業の関心も、年を追うごとに高まっていると言えるそうだ。

情報発信が不十分

ところが、働くことに障害のある人の就職に関する情報や、就職を目指す方が利用できる支援サービス等の有用な情報は、「ネット検索しても検索上位に良質なコンテンツが無い」「地域の就職支援サービスの情報が整理されておらず分かりにくい」など十分ではなかったという。

同社も障害のある人向けの就労移行支援事業「LITALICOワークス」を運営してきたが、事業所を開設するにあたっての地域への説明会などで、働くことに障害のある方やその家族から、こんな声をもらうことが数多くあったという。

「自分がこういった支援を利用できるとは思っていなかった」

「そもそもこんな制度があることを知らなかった。もっと早く知っていれば人生が変わっていたかもしれないのに」

「情報ギャップを埋めたい」と開設

一方で、就職支援サービスの運営事務所にとっては、ネットでの情報発信は費用や手間がかかる。

また、「利用者への支援で手一杯になってしまう」などの理由もあり、新に支援を必要とする人々へのアウトリーチが困難な場合が少なくないという。

こうした、働くことに障害のある方を取り巻く課題、とりわけ「情報」のギャップを埋めるべく、働くことに障害のある方と、障害のある方の「働きたい」を支援する就労支援事業所双方の課題を解決するプラットフォームとして、LITALICO仕事ナビをオープンしました。

200以上の「就労移行支援事業所」が参画

3月26日のオープン時点で、200以上の就労移行支援事業所の人々がLITALICO仕事ナビ上での情報掲載・発信に参画し、その後も掲載事業所数や地域は拡大中だそう。

働くことに障害のある方やそのご家族からも、多くの反響があるという。

障害・疾患名や、就労支援に関する検索キーワードを通してサイトを訪れる方が多く、サイトへの問い合わせ窓口へのご相談・お問い合わせや、情報掲載事業所への見学希望を毎日数多くいただいております。

コンセプトは「らしくいる、世界が広がる」

フリーペーパー版を創刊したのは、まだまだネットを積極的に活用していない人も少なくないためだ。

手に取って読める形でも情報を発信し、より幅広い人々に「自分らしい働きかたを考えるキッカケにしてもらえるように」と考えた。

WEB版のLITALICO仕事ナビと同様の目的・コンセプトを大事にしつつ、同誌のコンセプトメッセージとして次のような言葉を掲げている。

「らしくいる、世界がひろがる」

未来に向かって希望を抱いてもらえるような企画を掲載しているほか、見開きの「紙」のコンテンツだからこそできる企画やレイアウトにもこだわったという。

「就職支援サービスの利用イメージが湧くフローチャート形式の企画」や「ファッション企画」「就職者体験談」など、手にとって眺めるだけでも楽しめるビジュアル重視の企画などを盛り込んだ。

後半の、1都3県の就労移行支援事業所を紹介するコーナーでは、一部の事業所には編集部スタッフが直接取材・撮影に赴き、事業所の特色・魅力を読者に届けるための編集にこだわりました。

読者の負担を考慮し「無料」に

充実した内容なのに、有料ではなく「無料」にしたのは、こんな理由があるという。

働くことに障害のある方を想定読者としました。

フリーペーパーを読むことで、自分らしく働く上でのイメージを膨らませたり、就職に向けた支援に繋がっていくことを目指した雑誌であり、読者の方々に経済的負担がかからない形での配布が最も望ましいと考えました。

「誰もが自分らしく働ける社会」へ

今後は、WEB版・フリーペーパー版共により多くのコンテンツを掲載し、全国に届けられる媒体に拡大へ。

さらに、現在の就労支援事業所の検索サービスにとどまらない、様々な新規サービスを企画していく予定だという。

LITALICO仕事ナビを通して、働くことに障害のある方が、いつ、どんな地域にいても、自分らしく働くために有用な情報や、自分に合った支援サービスや仕事と出会えるようになり、「働くことに障害のない社会」、誰もが自分らしく働ける社会の実現を目指します。

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