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内視鏡検査の苦痛を軽減へ…日本人医師の研究にイグ・ノーベル賞!日本人受賞は12年連続、過去の研究は?

イメージ画像/fotolia

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日本人の医師がイグ・ノーベル賞の医学教育賞を受賞した。

長野県の医師がイグ・ノーベル賞を受賞

アメリカのハーバード大学で9月13日に行われた「イグ・ノーベル賞」の授賞式で、長野県松本市にある昭和伊南総合病院消化器病センター長・堀内朗医師が医学教育賞を受賞した。

同賞は、ノーベル賞のパロディーとして「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して贈られる賞。

座った姿勢で自らの大腸に内視鏡を挿入し、検査医と患者の一人二役をこなす研究が評価された。

授賞式では、実際に椅子に座って検査の様子を再現しようとして会場を盛り上げた。

▼イグ・ノーベル賞授賞式の映像。堀内氏のスピーチは1:08:20~

内視鏡検査の負担軽減を模索

通常、胃や大腸の内視鏡検査はベッドに横になった状態で進められる。

堀内医師は座った姿勢で自らの大腸に小児患者向けの細径大腸内視鏡を挿入してみたところ、短時間で簡単に挿入できたという。

その後は試行を重ね、右手で内視鏡の端をつまんで肛門に挿入しながら、左手でカメラを動かすつまみを操作した自らの体験談を、2006年に米消化器内視鏡学会誌に発表したという。

ただし、朝日新聞によると、座った状態での内視鏡検査は恥ずかしがって受けたがらない人が多く、採用していないそうだ。

イメージ画像 fotolia

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ネット上には「有意義」「受けてみたい」という声も

受賞を受けて、ネット上には多くのコメントが寄せられている。

喜ぶ声や、研究内容を楽しむ声もあるが。

こんな意見も。

「少しでも苦痛が軽減されたら、受診者としては有難い」「椅子の形状を工夫すればいけるんじゃないかな」「理にはかなってると思う」「これ、やってみたい」という声もあった。

地道な分野の研究に脚光

イグ・ノーベル賞は1991年に創設され、今年で28回目。

ノーベル賞と同じ、物理学や化学、平和、経済学、医学生理学、文学などの部門があり、毎年5000人以上の研究や業績の中から選考。

脚光の当たりにくい分野の地道な研究に注目を集めさせ、科学の面白さを再認識させてくれる貢献が大きい賞だという。

日本人は12年連続で受賞

日本人がイグ・ノーベル賞を受賞するのは、今回で12年連続だという。

イグ・ノーベル賞の公式サイトなどによると、1992年に資生堂研究センターの研究員らが医学賞を受賞した「足の匂いの原因となる化学物質の特定」に始まり、次のような研究で受賞している。

・「ハトの絵画選別(ハトを訓練してピカソとモネの絵を区別できるようにした功績)」(1995年、心理学賞)

・「35年間にわたり自分の食事を撮影し、食べた物が脳の働きや体調に与える影響を分析した功績」(2005年、栄養学賞)

・「ウシの排泄物からバニラの香り成分『バニリン』を抽出する研究をした功績」(2007年、化学賞)

・「単細胞生物がパズルを解けることを発見」(2008年、認知化学賞)

・「警報音の代わりに『わさびのにおい』を使った火災報知機の開発に成功」(2011年、化学賞)

・「タマネギの催涙因子生成酵素の発見」(2013年、化学賞)

・「床に置かれたバナナの皮を踏んだ時の摩擦の大きさを計測した研究」(2014年、物理学賞)

・「キスでアレルギー反応が減弱することを示した研究」(2015年、医学賞)

・「雄と雌で生殖器の形状が逆転している昆虫の存在を明らかにした研究」(2017年、生理学賞)

イグ・ノーベル賞は、日常の些細な出来事でも科学的に突き詰めることで、新たな発見や証明につながることを教えてくれる。

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Text by 長澤まき

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