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ブドウ表面の「白い粉」の正体は?青果市場の人に“おいしいブドウの見分け方”を聞いた

長嶋正継さん 山形の青果市場/Twitter

長嶋正継さん 山形の青果市場/Twitter

ブドウに付いている白い粉がこのほど、Twitter上で話題になった。山形県南陽市の南陽中央青果市場で働く長嶋正継さんに話を聞いた。

ブドウに付いている白い粉はブルーム

長嶋正継さん(@m_nagashima)は先日、Twitterに「ブドウに付いている白い粉」について、「ほこりじゃないんですよ、ブルームっていうんだよ」と説明するツイートを投稿した。

果実の水分を守る働きがあり、市場ではこれが付いていないと値打ちが下がるそうだ。すももやプルーン、キュウリもブルームが付いているものを買ったほうが良いという。

長嶋正継さん 山形の青果市場/Twitter

長嶋正継さん 山形の青果市場/Twitter

この投稿は、Twitter上で「知らなかった!」「初耳」「霜だと思ってた」「農薬かと思っていました。そうじゃないことが分かって安心」などと話題になり、5万を超えるいいね!を集めている。

日々ふと思ったことをSNSで発信

長嶋さんはあるアパレル会社の社長に影響を受けて、日々何かしらをSNSで発信することを意識しているという。

その社長の発信は「売り込み」ではなく、日々の発信の中で周りの人々との関係性を紡ぐイメージだそうで、長嶋さんもふと思い立ったことをツイートすることが多いそうだ。

今回のツイートもそのひとつで、特別何かを意識したというわけではありません。

それだけに、この反応の多さには驚いています。

▼市場に並ぶぶどうの箱

提供:長嶋正継さん

提供:長嶋正継さん

付いたまま食べても問題ナシ

「ブルーム」が付いたまま食べても大丈夫なのか?

はい。

体に害があるものではありませんし、問題ありません。ブルームの主成分はミネラルですし、ぶどうから自然にできた、ろうのようなものです。

とはいえ、ぶどうは洗って食べる人が多いと思います。ブルーム以外の汚れなどはついているわけですから。

提供:長嶋正継さん

提供:長嶋正継さん

「当たり前は当たり前じゃない」と再認識

インターネット上で話題になったことで、「自分たちの当たり前は、当たり前じゃない」ということを再認識したと話す。

ブルームは、ぶどうの鮮度を保ってくれるものなのですが、カビとか農薬とか、誤った認識をされている方も多かったです。

これだけ反応があったということは、それだけ知られてなかったということなのでしょう。

一方、ぶどうに関わっている人、知っている人のなかには、こういうことを知らない消費者が多いと嘆く声も一定数ありました。僕は、これこそ自分たちが周知に努めなくてはいけないんだじゃないかなと思いました。

できること、伝えていけることって、まだまだ残されてるんじゃないかと。何が届くかわかりませんから、今後も発信は続けていくつもりです。

▼さくらんぼの時期の市場の様子

提供:長嶋正継さん

提供:長嶋正継さん

美味しいブドウを見分けるポイント

美味しいブドウを見分ける方法として、「ブルーム」の他にこんなポイントがあるという。

1、軸が緑であること

時間が経つと茶色になってきます。

2、粒がしっかりしているものと皮の色

ピオーネなどの黒系は色が濃いもの。シャインマスカットなど緑色系のものは緑が強いほうが美味しそうに見えるんですけれども、ちょっと黄色がかってるほうが美味しかったりします。

3、どこで購入するか

答えとして脱線するかもしれませんが、信頼できる購買先をみつけることです。個人的にはこれが一番かなと思っています。

信頼できるお店だったり、生産者さんだったり。「何を買うか」と同じくらい「誰から買うか」が、特にこれからは消費のウェイトを大きく占めていくと感じています。

提供:長嶋正継さん

提供:長嶋正継さん

実家の青果市場に戻ってきた理由

長嶋さんは進学を機に地元を離れ、隣県の新潟市で飲食店のスーパーバイザーをしていたという。

18年間の県外生活を経て、2年半前に家業を手伝うために山形に戻ってきたそうだ。

きっかけは、すごく多面的な話なのですが、ひとつ大きかったのは、「食べ物が身近にあることが当たり前ではない」ということに、気付いたことでしょうか。

震災のとき、僕がいた新潟市は、それほど影響はなかったのですが、隣県の福島からは、食べ物やガソリンを求めて避難してきた友人がいました。また、雪が多く降った際に、関東圏からの物流がストップしてしまうと、「当たり前のものが当たり前に供給されなくなる」ということも、目の当たりにしました。

幼いころから、果物や野菜がすごく身近にある環境で育ったのですが、有り難いことだったんだったなと考えるようになったのです。

僕が住む南陽市は、ブドウだけでなく、さくらんぼやリンゴなど、くだものに恵まれたところです。野菜も採れます。戻ってきてみて、食べ物が近くにあるということが、いかに豊かなことかを噛み締めています。

提供:長嶋正継さん

提供:長嶋正継さん

家業の青果市場に込める思いを、こう語る。

帰郷して2年半、まだまだ勉強中の身です。

これからは青果物市場もますます変化を求められていきますし、役割も変わっていくことと思います。

その中で、市場の外での経験が多い自分の目線だからこそできることがあると思っています。

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Text by 長澤まき

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