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AIがSNS投稿を分析して“おすすめの本”を選ぶ「SNS書籍診断」がスゴい!近畿大が開発、学生以外も利用可

提供:近畿大学

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AIがSNSの投稿内容を分析して本を選んでくれる「SNS書籍診断」について、近畿大学広報室に話を聞いた。

SNSの投稿から性格を分析して本を紹介

近畿大学は、人工知能(AI)がSNSの投稿内容から一人ひとりの性格を分析し、その人に適した本を紹介してくれるサービスを提供している。

心理学のビッグファイブ理論に基づいて、AIがTwitterもしくはFacebookの投稿内容から利用者のキャラクターを分析し、利用者と本をマッチングさせるサービスだ。

2017年6月に、同大学の新たな学術拠点「アカデミックシアター」の公式ホームページにて「その人の潜在的興味に一番合致する本を紹介するサービス」を公開。今年3月には、それを進化させ「その人に良く似た性格の本を選び出す」スマホ用アプリをリリースした。

同シアター内にある約7万冊の書籍が対象。在学生だけでなく、誰でも利用可能となっている。

提供:近畿大学

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性格を構成する5項目をスコア化→マッチング

診断では、AIがSNSの投稿内容から人間の性格を構成するとされる「開放性」「誠実性」「外向性」「調和性」「神経症傾向」の5つの因子に関する言葉を抽出し、スコア化。

AI書籍診断2済

同大学図書館に配架する7万冊の本についても書評を分析して5項目をスコア化しており、その人の特性分布値と最も近い本をお勧めの本として抽出する。

提供:近畿大学

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ジャンルごとに「似た性格の本」紹介も

アプリ版では、さらに、SNSから分析したその人の性格と「似た性格の本」とのマッチングサービスも提供している。

書籍(ジャンル)を指定して検索することもできるので、ジャンルごとに複数の「自分と似た性格の本」を検索することも可能だ。

新たな本との出会いを生み、読書離れが進むと言われる学生に読書のきっかけを提供する。

提供:近畿大学

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「偶発的な本との出会い」を提供

—–同サービスを導入した経緯を教えてください。

アカデミックシアターでは、学生が書籍を読むきっかけを作る工夫として「近大INDEX」という仕組みを活用しています。

通常の図書館では決して隣り合って並ぶことのない書籍が同じ棚に配置されているため、これにより普段なら手に取らないジャンルの書籍を目にする機会を増やそうという狙いがあります。

さらに、この「偶発性」をリアルな施設環境だけでなく、オンライン上で実現する仕組みとしてA.Iを活用した書籍とのマッチングサービスを開発しました。

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貸出冊数が約160%増

—–利用状況や反響は?

定性的な評価として、利用学生へのインタビューを実施したところ、自身の興味関心に比較的近い書籍が紹介されたというケースもあれば、一方で普段手に取らない書籍が紹介されるため、意外性から興味が引き起こされているという事実も確認できました。

まさに、アカデミックシアターが目指すところの「偶発性」を施設、サービスの両面から提示出来ていると考えています。

—–導入により、どのような効果が出ていますか?

アカデミックシアターの開設によるトータルとしての効果にはなりますが、東大阪キャンパス全体での図書の貸出冊数が2016年度と比較して2017年度は約160%増となり、読書離れが進む昨今の状況を鑑みると、一定の効果が表れています。

大学に興味を持ってもらうため一般公開

—–学外の一般の人々も使えるようにしたのはなぜですか?

アカデミックシアター自体が教職員、学生、地域、企業とのコラボレーション拠点であり、手続きをしていただければ、入館していただくことが出来ます。

同様にサービスについても広く利用できるように設置することで、近畿大学自体により興味関心を持っていただくことも目的としています。

—–最後に、今後のビジョンを教えてください。

現時点では、書籍のマッチングサービスは機能単体として提供されており、学生情報との連携が実装されていません。

今後は、学生情報との連動によって、本サービスが学生の読書傾向にどのような変化をもたらしたのか、または、これまで読書する習慣がない学生にとって、読書のきっかけとなるような機会を生み出すことが出来たのかを数値的な事実をもって検証していきたいと考えています。

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Text by 長澤まき

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