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“ワシの耳”ってどこにある?猛禽類医学研究所のツイートが話題「人間に意外と近い生物と知ってほしい」

猛禽類医学研究所 齊藤慶輔/Twitter

猛禽類医学研究所 齊藤慶輔/Twitter

猛禽類医学研究所の活動やSNSの運用について、同研究所代表で獣医師の齊藤慶輔さんに話を聞いた。

「ワシの耳」に驚きの声

北海道釧路市を拠点に希少猛禽類の保護や研究活動を行う獣医療機関・猛禽類医学研究所代表の齊藤さん(@raptor_biomed)が投稿した「ワシの耳」のツイートが話題になっている。

「『ワシの耳ってどこにあるの?』とよく聞かれます」として、「はい、ここにあります!」と、ワシの耳を画像で紹介した。

猛禽類医学研究所 齊藤慶輔/Twitter

猛禽類医学研究所 齊藤慶輔/Twitter

同ツイートには「こんなところにあるんですか!」「かなり大きくてびっくり」「耳というより穴」「初めて知りました」「良く聞こえそう」「聴覚はどうなんでしょ」など多くの反響が寄せられ、1万8000超いいね!を得ている。

人間に近い動物だと伝えたいと投稿

研究所は、保全医学の立場からオオワシやシマフクロウをはじめとする絶滅の危機に瀕した猛禽類の救護や傷病原因の究明、調査研究、保護活動を行う野生動物専門の動物病院。

獣医学や医学の観点から生物多様性の保全を目指す「保全医学」と、人間と動物を育む自然環境を健全で安全なものへと治していく「環境治療」をテーマに活動を行っている。

日々さまざまな理由で鳥たちが運ばれてきており、その多くは絶滅が危ぶまれる希少種なのだそう。

収容された傷病個体は複数の獣医師らによる医療チームによって、治療やリハビリ、必要に応じた野生復帰後の追跡調査までを一貫して実施。

車や列車との衝突や鉛弾による鉛中毒など、人間の暮らしの一部が希少猛禽類への脅威になっていることから、共生を目指すために、怪我や病気の原因を究明し、予防対策の考案や指導を実施しているという。

提供:猛禽類医学研究所

提供:猛禽類医学研究所

—–SNSはどのように運営しているのですか?

FacebookやTwitterは、ホームページとともに代表の齊藤が管理運用しています。

私たちの活動の報告だけではなく、野生動物の現状(特に人間との軋轢)や問題点、魅力などを写真や動画を交えて幅広く発信するようにしています。

—–今回のツイートを投稿した経緯を教えてください。

私たちは長年、絶滅の危機に瀕した猛禽類の保護活動を行っております。

彼らが傷付く原因の多くは人間活動によるものですが、対象としている希少動物が一般の方々には馴染みが無いため、共生へのご理解とご協力をいただくためにはまず「彼らに目を向けていただく」必要があると感じております。

私のSNSでは、彼らが置かれている現状や脅威だけではなく、動物としての魅力や生態なども取り上げるようにしております。

今回投稿しました「ワシの耳」につきましても、おそらく皆さんがもたれているワシのイメージよりも私たち人間に近い動物であることを、意外性を持ってお伝えしたいと思い投稿いたしました。

提供:猛禽類医学研究所

提供:猛禽類医学研究所

ワシの狩りは聴覚よりも「視覚」メイン

—–「ワシの耳」の大きさに驚きました。これだけ大きい理由を教えてください。

皆さんワシに耳がないと思われていたからこそ、ワシの耳が大きいと感じられるのではないでしょうか?

聴覚を利用して狩りなどをする多くのフクロウ類では遙かに大きな耳を持っています。また、ほ乳類の多くは外耳が発達しており、より集音効果を高めているとも言えます。

基本的に、ワシ類は耳が発達しているとは言えません。彼らは聴覚よりも視覚をメインに狩りなどの行動を行っております。レントゲンを撮ってみるとよく判りますが、頭部の容積の約半分から2/3は眼球で占められています。

提供:猛禽類医学研究所

提供:猛禽類医学研究所

目指すのは「野生動物との共生」

齊藤さんは世界野生動物獣医師協会の理事などを務めており、著書に「野生の猛禽を診る」などがある。近年は予防のための生育環境の改善を「環境治療」と命名し、活動の主軸としているそうだ。

—–研究所の活動に込める思いを教えてください。

私たちが目指しているのは野生動物との共生です。

人間の生活を最優先にした利己的な人間活動を防ぐためには、私たちの周りに生活する野生動物たちに目を向けることがとても大切なのです。

人間が人間らしく生きてゆくにあたって、野生動物たちに大きなに迷惑をかけないかを頭の片隅に置き、時には立ち止まって考えた上で行動することが必要です。

多くの一般市民がそれぞれの立場から野生動物との共生を目指せば、必ず実現するものと信じております。

提供:猛禽類医学研究所

提供:猛禽類医学研究所

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Text by 長澤まき

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