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来年9月に「ポケベル」終了へ…利用者は1500人以下に、51年の歴史に幕

イメージ画像 Adobe Stock

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「ポケベル」のサービスが2019年9月30日をもって終了することになった。

2019年9月でポケベルサービス終了へ

東京テレメッセージ(東京都港区)は12月3日、同社が関東地方で行ってきた個人向け無線呼出サービス「ページャー(マジックメール)」、いわゆる「ポケットベル(ポケベル)」を2019年9月30日で終了すると発表した。

同社の発表によると、かつて一世を風靡したポケベルだが、現在は利用者が1500人を下回っているそう。端末の販売から20年経ったのを機に、サービス終了を決めたという。

最後に、皆様が長きにわたりご利用くださいましたおかげで、弊社は無線呼出事業から撤退することもなく、そして新たな分野での役割を見つけることができたものと感謝いたしております。

今後は新たな分野にて社員一丸となってがんばって行きたいと思っておりますので、引き続き温かく見守りくださいますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

サービス終了対象となる一都三県のページャー(マジックメール)無線呼出端末は以下の通りです。

東京都:03で始まる呼出電話番号の端末
埼玉県:048で始まる呼出電話番号の端末
千葉県:043で始まる呼出電話番号の端末
神奈川県:044と045で始まる呼出電話番号の端末

(東京テレメッセージ公式発表より引用)

今後は、防災無線のための通信を中心とした地方自治体向け情報通信サービスに経営資源を集中するとしている。

NHKによると、ポケベルを使った無線呼び出しサービスを展開しているのは全国で同社だけで、これによりポケベルが姿を消すことになるという。

イメージ画像 fotolia

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1968年開始でピーク時は1000万超が加入

個人向け無線呼び出しサービスは1968年に当時の日本電信電話公社(現・NTT)によって始まった。

当初は音が鳴るだけだったが、通信自由化以降に企業間の競争で料金が安くなったことや数字を送信できる機能、文字表示機能などサービスの高度化により利用が急拡大。

「0840(おはよう)」や「4649(よろしく)」など数字を組合わせた語呂合わせでメッセージを送り合う使い方が若い世代などで広がり、ピーク時の1996年には加入数が1000万件を超えた。

しかし、その後は携帯電話やPHSなどの音声通信に取って代わられて、急速に衰退した。

ケータイ文化の始まり重要科学技術史資料に登録

IRORIOが2018年1月に携帯電話史について話を聞いたKDDIの担当者は、ポケベルは「ケータイ文化の始まり」だと語った。

【関連記事】平成30年で“ケータイ”が退化した面とは?auの砂原哲さんに聞く携帯電話史

総務省が公開する有識者コラムによると、ポケベルに数字で一方向のメッセージ通信ができる機能が備わった時に、東京・渋谷の「チーマー」と呼ばれる若者たちが語呂合わせを使って双方向のコミュニケーションを始めたことが、のちに携帯電話にメール機能が搭載されるきっかけになったと考えられているという。

日本初のポケットベルは2011年に、携帯電話登場以前の個人通信ツールなどとして「重要科学技術史資料」に登録された。

▼日本初のポケベル

出典:「国立科学博物館」プレスリリース

出典:「国立科学博物館」プレスリリース

サービス終了を受けて、ネット上には多くのコメントが寄せられている。

「時代を感じる」「休み時間に学校の公衆電話に行列してたの懐かしい」「平成の終わりとともにポケベルも無くなるのか…」など惜しむ声があがる。

一方で「まだポケベルあったんだ」「むしろ半世紀もサービスを継続していたことに驚き」「実物を見たことも使ったこともない」といった声も多い。

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Text by 長澤まき

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