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福岡市地下鉄の駅シンボルマークが可愛い!「地下鉄の駅に風景をつくる」

福岡市交通局提供

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福岡市地下鉄の全35駅に制定されているシンボルマークについて、運営する福岡市交通局に取材した。

全35駅にシンボルマーク

福岡市地下鉄では、各駅の特徴を表現したシンボルマークを全路線(空港線、箱崎線、七隈線)の35駅に定めている。

博多駅は商業の町「博多」を博多織の模様で表現したマーク、薬院大通駅は動植物園が近くにあることからゾウと花のマーク、天神南は「てんじん様の細道じゃ~」と歌いながら通りゃんせをして遊ぶ子どものマークだ。

福岡市交通局提供

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各駅にシンボルマークがある地下鉄は全国でも珍しく、ネット上などで「可愛い」「捉え方が面白い」「乗るたびに楽しい」など注目を集めている。

「わかりやすい・福岡らしい地下鉄」を具現化

施設部施設課の横谷英範課長によると、同マークは1981年の地下開業時(室見~天神間)に先立って設置したデザイン専門委員会で提案・検討され、制定することになったという。

1977年、各駅のサイン計画等を検討する「デザイン専門委員会」の第1回委員会におきまして、地下鉄のデザインポリシーを「わかりやすい地下鉄・福岡らしい地下鉄」とすることがうたわれ、そのポリシーを具現化する手段として、「シンボル付駅名標」の提案がありました。

提供:福岡市交通局

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デザイナーの息子が仕事を受け継ぐ

デザインは福岡市出身のグラフィックデザイナー・西島伊三雄さんに委託し、1980年に同地下鉄「空港線」の駅シンボルマークを、1983年には箱崎線を含めた全駅でマークを制定した。

2005年開業の七隈線も西島さんに依頼する予定だったが、2001年に西島さんが逝去したため、残されていた図案を基に、長男の西島雅幸さんがデザインを引き継いだという。

地下鉄はどの駅も構造・仕上げに共通する部分が多く「風景」に乏しいため、あえて地下鉄に「風景」をつくって、わかりやすく、かつ各駅の個性を表現することが目的です。

デザインについては、各駅周辺の景観や名前、地名の由来などにちなんでいます。

例えば、「室見(むろみ)」は室見川のイメージを、流れる美しい線で表現。「呉服町」は、古くから栄える博多の港に、平安時代に出入りしていた交易船をデザインした。

福岡市交通局提供

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こうして生まれた駅シンボルマークは、市民だけでなく旅行者からも高く評価されているという。

「駅シンボルマーク」を駅名標に付けることは、日本の地下鉄としては初めての試みでしたが、わかりやすいことと同時に、福岡の風土を感じさせ心をなごませる効果があり、一般市民をはじめ他都市からの来訪者にも好評を博しています。

福岡市交通局提供

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先輩らが制定したマークを表現し続ける

福岡市営地下鉄は2018年で開業38年目を迎えた。

現在、増える外国人旅行客など社会情勢の変化に対応するため、2019年度完成を目途として、駅サインの改良を進めているそう。

特にシンボル付き駅名標の改良では、国内外の観光客などの増加に対応するため、従来のシンボルマークに加えて「駅ナンバリングマーク」も併記し、より分かりやすい駅サインになるよう最善を尽くしているという。

今後とも、より快適で親しみやすい地下鉄となるよう磨きをかけていく中で、先輩らが制定してくれた「駅シンボルマーク」を表現し続けることで、「分かりやすい地下鉄・福岡らしい地下鉄」のデザインポリシーを、しっかりと次代に継承していきたいと思っています。

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Text by 長澤まき

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