JAFが帰省などクルマの使用が増える年末年始に、出かける前に確認してほしいポイントを紹介している。
前回の年末年始期間(2017年12月30日~2018年1月3日)に出動した件数は3万9258件。約11秒に1件の割合で救援出動したそうだ。
寒さでトラブルが発生しやすくなる
最も多い要請内容は「バッテリー上がり」。
気温が低いとバッテリーの能力が低下して発生しやすくなるそう。バッテリーは使用環境によって劣化の進み方が大きく変化するので、カーディーラーやガソリンスタンドなどでのチェックをおすすめするとしている。
軽油を使うディーゼル車の場合は「凍結」に注意したい。
比較的暖かい地域で販売されている軽油は寒冷地で凍る可能性があり、スキー場などに長時間駐車した時などに軽油の流動性が失われ、燃料が噴射できずにエンジンがかからなくなることがあるという。
凍結を防ぐためには、現地で寒冷地用の軽油を給油すると良いそうだ。

出典:JAFプレスリリース
事前にチェーンの正しい付け方を確認
降雪が予想される地域を走る際には、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを準備したい。
同社が雪道と凍結路で6種のタイヤを用いて制動距離実験を行ったところ、雪道でのノーマルタイヤの制動距離は29.9メートルと、スタッドレスタイヤ(17.3メートル)の約1.7倍だったという。

出典:JAFプレスリリース
事前にチェーンの正しい装着位置を取扱説明書で確認し、装着する練習もしておいた方がよい。
チェーンは駆動輪への装着が鉄則。前輪駆動なのに後輪に付けるなど、誤って異なる位置に装着してしまった場合、JAFの雪道での登板テストでは坂道の途中でタイヤがスリップして登りきることができなかったという。

出典:JAFプレスリリース
気象庁の週間天気予報によると、12月27日~30日頃は冬型の気圧配置が強まり、北日本から東日本にかけての日本海側を中心に大雪の恐れがあるそう。また、東海地方や西日本の太平洋側でも雪が降り、平野部でも積雪となる恐れがあるという。
JAFは年末年始の期間、救援要請が増えることが予想されるため、体制を強化して対応するとしている。
都市部から地方に帰省したり、レジャーで遠出したりなどで久しぶりにハンドルを握るドライバーも少なくないだろう。
たまのドライブでわくわくするかもしれないが、油断は禁物。せっかくの休暇をトラブルで台無しにしないためにも、くれぐれも自身の運転技術を過信せず、いつも初心者マークを付けた気持ちで安全なドライブを実践してほしい。