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愛媛大、約130億光年離れた宇宙に83個の「巨大ブラックホール」を発見

出典元:国立天文台

出典元:国立天文台

愛媛大学は3月14日、地球から約130億光年離れた宇宙に、大量の巨大ブラックホールを発見したと発表した。

超遠方宇宙に大量のブラックホール

愛媛大学宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授を中心とする国際研究チーム(日本、台湾、米国で構成)が、すばる望遠鏡で探査した結果、地球から約130億光年離れた宇宙において83個もの巨大ブラックホールを新発見、17個を再発見することに成功したという。

発見された巨大ブラックホールはどれも地球から約130億光年の距離。つまり、現在から約130億年前の宇宙に存在したことになる。

これまで、巨大ブラックホールが宇宙に普遍的に存在することは知られていたが、ビックバンに近い宇宙初期の時代にも普遍的に存在していたのか等は判っていおらず、世界中の研究グループが競い合いながら探査を進めてきた(現在の宇宙年齢は約138億年)。

国立天文台は今回の発見について、巨大ブラックホールが宇宙誕生から10億年足らずという間もない時期から存在していたことを示す「大変重要な知見」としている。

出典元:岡山大学プレスリリース

出典元:愛媛大学プレスリリース

すばる望遠鏡の最新鋭カメラが活躍

研究は、米ハワイ州にある「すばる望遠鏡」の最新鋭カメラHSCが持つ、世界随一の探査観測能力で初めて可能になったという。すばる望遠鏡では、3年間で延べ30夜に渡る追観測が行われた。

巨大ブラックホールを見つけるには、それが周囲の物質を飲み込む過程で明るく輝く「クェーサー」を探す方法が効率的とされている。しかし、これまでの探査では超遠方宇宙では非常にまれにしかクェーサーが発見されず、しかも見つかるのは超重量級の巨大ブラックホールによる最も明るいクェーサーに限られていたそうだ。

研究チームは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC」で撮影された膨大な数の天体から超遠方クェーサーの特徴を示す候補天体を選び、集中的に追観測を行い、83個の超遠方クェーサーを新発見。

これまで知られていたクェーサーのわずか数パーセント程度という微弱な光をとらえ、普通の重さの巨大ブラックホールが超遠方宇宙にも多数存在することを、初めて明らかにしたという。

▼矢印の先にある赤い天体が発見された巨大ブラックホール

出典元:国立天文台

出典元:国立天文台

研究チームは、今回の成果をもとにさらに遠方への探査を進め、巨大ブラックホールが誕生した経緯を明らかにしていきたいと考えているという。

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Text by 長澤まき

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