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クレカはどう作る?大人の基礎知識を学べる「おとなドリル」に大反響、制作のこだわりを聞く

提供:教育図書

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おとなの基礎知識をわかりやすく、楽しく学べる「おとなドリル」について、教育図書株式会社に取材した。

おとなドリルに4万8000超いいね!

教育図書が今春リリースする「おとなドリル」(定価140円+税。24ページ+表紙)がネット上で話題になっている。

18歳成人に向けて、契約やクレジットカードの仕組み、家計管理など、おとなの基礎知識をマンガ付きで楽しく学べる一冊だ。

提供:教育図書

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同社の編集者が先日、このドリルを紹介するツイートを投稿したところ、「こういうドリル待ってました!」「知っておくべきこと満載」「しかも安い」「これは大人でも欲しい」「なんで教えてくれなかったんだろうってことが、世の中に溢れすぎている…」「ぜったい皆いるでしょ」と一躍話題に。

投稿から1週間ほどで4万8000超いいね!を得ている。

18歳成人に向けて作成

ものづくり事業部の河井祐樹さんに話を聞いた。

—–おとなドリルが生まれた経緯は?

2018年に成立した改正民法で、2022年4月から「18歳成人」が始まることが決まったのがきっかけです。

弊社の扱う高校家庭科などでは、「青年期・家族」や「消費生活」などの領域で、将来の自分の生き方やお金の仕組みについて学びます。

「18歳成人」が始まると、特に今まで20歳以上でなければ自由にできなかった契約などが18歳から親の同意なしにできるようになります。それに伴って、18~20歳の若者を狙った悪質商法や消費者トラブルが増える可能性が指摘されています。

国からは家庭科などの教科で「18歳成人」を受けて消費者教育に力を入れていくべきと指針が示されました。2022年度から高校の新学習指導要領が全面実施される前に、高校家庭科では移行措置として消費者教育が強化されることになりました。

ただ、契約などはおとなでも理解の難しい内容が多く、「生徒の皆さんが気軽に学べる教材を作れないか」と考えておりました。

そんな中、弊社の営業部員が企画の発端となり、NHKエンタープライズ様と協力して、「18歳成人 ~できること できないこと~」という学校向けのDVD教材を作ったのですが、その学習をサポートする副読本として考案されたのが「おとなドリル」です。

提供:教育図書

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テーマを厳選、飽きさせないよう工夫

—–掲載する内容は、どのように選んだのですか?

高校の家庭科では、先生方は調理実習をはじめ、たくさんの内容を教えなければなりません。

限られた授業時間の中で、消費者教育で絶対に押さえておきたいポイントを扱えるように、ページ数はなるべく増やさないという方針が決まりました。

特に「18歳成人がスタートしてから、おとなになる生徒の皆さんに、実生活で最低限身につけてほしい知識」としてテーマを厳選しました。

ドリル全体の流れは、次のようになっているという。

最初に「おとなって一体何なのだろう?どうなったらおとななのかな?」と考えつつ、18歳成人でどんなことが変わるのかを知ります。

その上で、おとなになってから知っておきたい「契約の仕組み」や「クレジットカードの仕組み」、「収入と支出の基本的な考え方」などを実践で学びます。

生徒の皆さんが疲れてきたところで、一旦ブレイクタイムとして、「性格診断テスト」を楽しんでもらいます。ただの性格診断テストではないんですけどね。

最後に「困った時にどこに相談したら良いのか」を知り、おとなドリルでの学習は完成となります。

もちろん、各単元は独立しているので、好きなところから始められます。

—–こだわった点や既存の実用書との違いは?

「おとなドリル」の中心となっている「消費」の内容は、理論を説明するだけでは、なかなか頭に入りにくいものだと、普段の教科書や副教材づくりの中で感じていました。

特に勉強を苦手に感じている生徒さんだと、その時点で興味を失ってしまうと考え、思い切って、イラストやマンガをたくさん入れました。

全体を通じて、高校生の男の子と女の子が、謎の着ぐるみたちに「おとな」について教わるというストーリーになっていて、飽きさせないよう工夫しています。

ドリルの内容は、出てくる事例が生徒の皆さんが実際に直面しそうなケースかどうかなど、監修者とともにじっくり検討しました。

中学校でも使っていただけるように、常用外の漢字にはなるべく読みがなをふり、勉強が苦手でも取り組めるよう、問題の難易度にも配慮しています。

—–140円という価格はどのように設定したのですか?

できるだけ多くの生徒の皆さんに使っていただけるように、価格設定をしました。

提供:教育図書

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指導しやすく、分かりやすいものを

おとなドリルは元々は学校への直販を想定して発行したが、反響を受けて4月以降の一般販売を社内で計画しているという。

—–これまでにも、学校向け教材を一般販売したことはありますか?

弊社では、学校向けの教材等を一般販売したことはありませんでした。

おとなドリルも、中学・高校で使っていただくことを想定していたもので、ツイッターに写真を載せた時は、「家庭科の先生や進路指導の先生が何名か興味を持ってくれればいいかな」程度にしか思っていませんでした。

ここまで一般の方に注目していただいたことには、弊社一同、本当に驚いたとともに、「おとなになる前にこういった知識をしっかり勉強したかった」というご意見が非常に多かったことから、もう「おとな」になった方にとっても、「おとな」について見つめ直すきっかけになればと考え、一般販売を決めました。

—–最後に、貴社が教科書・副教材づくりに込める思いを教えてください。

弊社は、高校では家庭科と書道、中学では技術分野と家庭分野の教科書や副教材を発行しています。

弊社ではこれらを「人生の必修教科」と位置づけ、国民の生活力向上に寄与することを最大の目標としています。

学校の先生方にとっては指導しやすく、生徒の皆さんにとってはわかりやすいものを目指しています。

「このニュースは学習に役立つテーマになるのでは?」、「面白い教材企画をつくれないか」、「この学習内容はこうすれば楽しく、理解しやすいのでは?」…など、皆がアイデアを持ち寄って日々意見交換をしています。

Posted: |Updated:

Text by 長澤まき

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