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カレーだけで26種も!海自が惜しげもなく「艦めし」レシピを公開、簡単&栄養豊富と好評

出典元:海上自衛隊ホームページ

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海上自衛隊の艦艇や部隊のレシピを惜しげもなく公開しているサイト「艦めし」について、海上自衛隊に取材した。

艦艇や部隊のレシピを公開

海上自衛隊が「艦めし」というサイトで、艦艇や部隊で食べられているメニューのレシピを公開している。

海上自衛官の元気の源であるカレーや、遠い海外の地で任務の際にホッとする和食、洋食、中華、スイーツまで幅広いレシピ約100種類を掲載。材料や手順、コツ・ポイント、レシピの生い立ちまで、写真付きで分かりやすく紹介する。

旧サイトと合わせと、約250種のレシピを公開しているという。

出典元:海上自衛隊ホームページ「艦めし」

出典元:海上自衛隊ホームページ

海上自衛隊をより身近に感じてもらう狙い

なぜ貴重なレシピを公開しているのか。海上幕僚監部広報室に話を聞いた。

—–レシピの公開に踏み切った経緯は?

海上自衛隊ホームページにおけるレシピ公開は、2008年(平成20年)1月1日から開始しました。

その開設の目的は、日々の献立メニューに悩む子育て世代に見ていただくことで、海上自衛隊をより身近に感じていただくことです。

現在、クックパッドが主流なレシピサイトとなっていますが、当コンテンツはその先駆けであると自負しております。

艦隊勤務における食事は、長い航海での最大の楽しみであり、各艦艇や部隊の給養員(調理師)がそれぞれ工夫を凝らしました。

オリジナルメニューが好評を得ており、海上自衛隊ホームページの中でも人気の高いコンテンツであります。

出典元:海上自衛隊ホームページ

出典元:海上自衛隊ホームページ

こだわりは、何といっても「カレー」

—–同サイトの開設にあたって、工夫した点は?

なるべく簡単に調理できて、簡単なアレンジを加えたメニューを選んだ点です。

—–同サイトの開設にあたって、こだわった点は?

何といってもカレーであり、カレーのレシピは一番充実しています。

日本で現在のようにカレーが国民食として定着した背景には、旧日本帝国海軍が正式メニューとして採用したことが挙げられるという。

明治時代、帝国陸海軍では脚気(かっけ)が流行。日露戦争における戦死者よりも脚気による死者数のほうが上回っており、軍上層部は頭を悩ませていたそうだ。

そこで、当時の海軍軍医が海軍での糧食に注目。白米中心でビタミン不足に陥っていた可能性を突き止め、ビタミンをはじめ栄養豊富であるとともに、調理が簡単なカレーを正規メニューとして採用したという。

これ以後、帝国海軍での脚気患者は減少に転じたそうだ。

海上自衛隊は現在、毎週金曜に海上自衛隊の全ての部隊において「金曜カレー」として昼食で喫食しています。

ただし、かつては、海上自衛隊では毎週土曜がカレーでしたが、海上自衛隊でも週休2日制が導入されたことに伴い、艦艇が停泊中は、土日は当直員を除いて休日となることから、毎週金曜がカレーの日となった背景があります。

毎週金曜がカレーの日となった理由には、長い洋上生活で失いがちな曜日感覚を戻すためや、簡易で栄養が豊富であり後片付けが簡単という理由があります。

艦艇や部隊が、それぞれに工夫を凝らしたカレーを作っているという。

同サイトには、和食・洋食・中華等と並んでカレーだけを紹介するページがあり、潜水艦ずいりゅうのポークカレーや、岩国航空基地の岩国特製れんこんカレー、第4術科学校の元祖海軍カレイライスなど、カレーだけで26種類ものレシピが載っている。

出典元:海上自衛隊ホームページ

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大人数向にも対応、安く高い栄養価

—–艦隊や部隊で食べられているメニューは、誰がどのように考えているのですか?

各部隊での献立は、各部隊の予算及び栄養バランスを考慮して各部隊に配置している給養員(調理師)の長である給養員長(コック長のような配置であり、給養員の下士官で最上位の者)が計画しています。

海上自衛隊では、「第4術科学校」という経理、補給、給養等の後方職域の隊員を養成する専門の学校を有しており、これまでに一度も包丁を握ったことがない新入隊員でも料理の基礎を身に付け、部隊での経験を経て、ベテランの料理人となります。

なお、一流ホテル等での研修制度もあります。

—–メニューの特徴や、メニュー開発にあたって重視している点は?

メニューの特徴は、大人数(200名程度)向けの調理が可能であり、安価で高い栄養価であることが条件です。

加えて、洋上での生活において、食事が一番の楽しみとなることから、美味しいだけでなく、飽きが来ないように味や見た目など様々な工夫を凝らすことが必要となります。

出典元:海上自衛隊ホームページ

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専門店で売られているようなスイーツも

同サイトでは、スイーツのレシピも公開。

中には、特務艦はしだてのハート形のケーキ「フレジエ~Frasier~」や独特のフォルムが特徴の「サントノーレ・カシス・ヴァイオレット」など、菓子専門店で売られているような美しいスイーツもある。

—–これらのスイーツは、どのようなシーンで食べられているのですか?

特務艇「はしだて」は、艦種の「特務」が示すとおり様々な任務に対応する艦艇であり、東日本大震災では、小型で高い機動性を活かして活躍しました。

一方で、各国高官の訪日した際に、専門店でも提供できるようなスイーツやホテル並みのディナーメニューやパーティメニューを作り提供することもあります。

出典元:海上自衛隊ホームページ

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—–同サイト(艦めし)に込める思いを教えてください。

海上自衛隊は、我が国周辺海域での警戒監視活動を24時間365日態勢で実施していることに加え、アデン湾における海賊対処活動に代表される海外での展開活動を常続的に実施していますが、国民の皆様がそのような活動を直接目にする機会はありません。

このことから、「艦めし」コンテンツは、国民の皆さまから遠い存在である海上自衛隊を身近に感じてもらうための重要なコンテンツと認識しており、コンテンツ拡充のために、部隊での新メニューの開発など、可能な限り充実するように努力しています。

引き続き、世界と我が国周辺で活躍する海上自衛隊の活動を理解していただき、コンテンツの充実にご期待ください。

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Text by 長澤まき

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