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信じられるか?このクワガタ、木彫りなんだぜ。

福田 亨 Toru Fukudaさん/Twitter

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リアルな木彫刻のノコギリクワガタについて、制作した福田亨さんに取材した。

リアルすぎる「木彫りのクワガタ」が話題

立体木象嵌作家の福田亨さん(@TF_crafts)が制作した木彫刻のノコギリクワガタが、ネット上で話題になっている。

福田さんは先日、「ノコギリクワガタ捕まえた!と見せかけて木彫刻です」というコメントと共に、制作した木彫りのノコギリクワガタの画像をTwitterに投稿した。

着色は一切なく、自然の木の色のまま。触覚や脚もすべてが木だという。

背中の赤っぽいところや口のオレンジ色は、別の種類の木をはめ込んで再現したそうだ。

福田 亨 Toru Fukudaさん/Twitter

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ネットユーザーから「これは凄い」「本物にしか見えません」「完成度が凄い!」「どうみてもノコ」「今にも動き出しそう」「着色もニスもなしで、この質感と色味が出るとは…」「本物に見せた時の反応を見てみたい」など多くのコメントが寄せられ、1日足らずで1万2000超いいね!を得ている。

地道に磨いてツヤを再現

この作品を制作した福田さんは、様々な色調の木材をはめあわせて装飾などを施す伝統工芸技法の「木象嵌(もくぞうがん)」を立体彫刻に応用した「立体木象嵌」の考案者。

工芸科の高校で初めて木工を知り、当初は家具などを中心に幅広く制作していたが、以前から好きだった木象嵌を平面ではなく、立体的な作品にできないかと思い立ち、立体木象嵌の作品を生み出したそうだ。

着色は一切せずに、木の持つ天然の色味や木目の質感を大切に作品を制作しているという。

【記事】木象嵌の技法を使って表現した“スズメ”の完成度がスゴい

今回制作したノコギリクワガタについて、福田さんに話を聞いた。

—–材料となる木を見つけたり、集めたりするのは大変ではないですか?

材料の木材は銘木と呼ばれる希少な木も多いです。

国内の材木業者さんから購入したり、木工家の知人から譲り受けたりなどして調達しています。

作品の為に集めるのは大変ですが、すでにあるものを使おうという意識でいるので、在庫している木材の中から使うものを選びます。

だから、“作るにあたってこの木が無いから探す”という事は少ないです。

—–本物のノコギリクワガタのようなツヤのある質感は、どのように再現したのですか?

硬い木は磨くとツヤが出ます。地道に磨くことでツヤを再現できました。

福田 亨 Toru Fukudaさん/Twitter

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生きている雰囲気を大切にして制作

—–同作品の制作にあたって、特にこだわった点は?

生きている雰囲気を大切にしました。

モチーフのクワガタは自分で採集したものをモデルにしていますので、捕まえた時の感覚や動きを意識しました。

また、しっかり採寸をします。見た印象だけでは先入観があるので、正確な形は取れません。

定規やノギスなどを用いて正確な数字を出して図面に一度起こしてから制作しています。

—–制作にあたって、大変だった点はありますか?

3次元的な面の再現が大変でした。

いくら図面に起こしても平面なので、制作中は常に実物を隣に起き、じっくり見ながら彫りました。

福田 亨 Toru Fukudaさん/Twitter

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作品にすることで木に第2の道を作る

福田さんは、蝶をメインに生き物の生態を切り取った作品を作り続けている。

【梅花に鳥】

10種類の木材で、象嵌・彫嵌・寄木・木彫・指物の技法を用いて制作した作品。

彩色無しで、メジロの目や羽も別の色の木を埋め込むことで模様を作ったという。

福田 亨 Fukuda Toruさん/Facebook

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【飛昇】

立体の木象嵌と平面への木象嵌。木彫刻に伝統工芸技法の指物と組子を合わせた構造体、木の使い方や魅せ方など、福田さんが今までやってきた事を表した一作。

よく見ると、黒柿の一木彫りで作られた蛹の抜け殻もある。抜け殻に付いている糸もツゲの木で作ったそうだ。

福田 亨 Fukuda Toruさん/Facebook

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—–福田さんの作品を購入することはできますか?

可能です。

展示会などの際に購入できますので、展示を見に来ていただければじっくり見ながら検討できると思います。

展示会情報などはその都度近くなりましたらSNS等でお知らせしますので、お見逃しのないようお願いします。

—–作品づくりに込める思いを教えてください。

自然の中に生きる生き物を通して自分が感じた感動などを作品として伝えたいと思っています。

また、すべてを木で作ることも大切なことです。

木材資源は年々減少しており、深刻な問題となっています。しかし、簡単に銘木が世に出回っているのも事実です。

どんなに小さい破片になっても貴重なものなので、無駄遣いをせず、廃材を出さないよう残さず使って、永く大切にされるような作品にする事で、木材となってしまった木の第2の道を作っていけたらと思っています。

Posted: |Updated:

Text by 長澤まき

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