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秋葉原の献血ルーム、なぜ宇宙船っぽい?

提供:東京都赤十字血液センター/akiba:F 献血ルームの休憩室中央にある展示スペース

提供:東京都赤十字血液センター/akiba:F 献血ルームの休憩室中央にある展示スペース

特色ある献血ルームについて、東京都赤十字血液センターに取材した。

サブカルチャーの街に相応しい献血ルーム

近年、特色ある運営やイベント等を行っている献血ルームが注目を集めている。

たとえば、東京・秋葉原にある「akiba:F献血ルーム」は、サブカルチャーの聖地にふさわしく、それらのグッズなどが並び、漫画の蔵書は都内随一を誇る。

「人の命を未来へつなぐ」をコンセプトに、献血ルーム内は宇宙船をイメージした近未来的なデザインとなっている。

およそ献血ルームと聞いて想像される施設とは、かなり異なるものと言えよう。

提供:東京都赤十字血液センター/akiba:F 献血ルームの休憩室中央にある展示スペース

提供:東京都赤十字血液センター/akiba:F 献血ルーム 休憩室中央にある展示スペース

献血ルーム内にフィギュアなどを展示

東京都赤十字血液センター総務課主査の玉木亮さんに詳しく聞いた。

—–運営にあたって、こだわっている点を教えてください。

休憩スペースには展示スペースが設けられ、ジオラマやフィギュアなどサブカルチャーの街アキバにふさわしい展示を行っております。

最近の企画としては、来所された献血ご協力者に対して、実際に輸血を受ける方に向けて思いを届けるメッセージやイラストをカードに描いてもらい、それらを医療機関に展示する活動を行っています。

アキバならではと言いましょうか、皆様、イラストがとても上手で惹きつけられる作品ばかりです。

令和元年(2019年)10月には開所10周年を迎え、より一層献血協力者に愛される献血ルーム運営を心掛けていきたいと思います。

献血協力者によるメッセージやイラストカードの一部作品は、同献血ルームの公式Twitter(@akibaF)にて見ることができるという。

—–同献血ルームの利用者層は?

akiba:Fルームの特徴として、都内にある他の献血ルームに比べて圧倒的に男性献血協力者が多いことが挙げられます。(2018年度実績:男性82%、女性18%、都内全体性別比:男性約60%、女性40%)

年齢層は20 代~40代の比較的若い年代の献血協力者が akiba:F 献血ルームでの総献血協力者の75%を占めています。

提供:東京都赤十字血液センター/akiba:F 献血ルーム 宇宙船をイメージした採血室

提供:東京都赤十字血液センター/akiba:F 献血ルーム 宇宙船をイメージした採血室

地域の特性を生かしたコンセプトを設定

—–画一的でなく特色ある献血ルームの展開を始めた経緯は?

日本赤十字社では、献血協力者にとって安全かつ快適な環境の提供に努めるために、献血ルームの在り方について統一的なガイドラインを2008年に制定しました。

その中で、地域の特性を生かした独自の個性を持たせるためにコンセプトを設定することとなっています。

—–他に、どのような店舗でどのような特色ある運営を行っていますか?

【献血ルーム池袋い~すと】

コンセプトは「FEELING OF EARTH」。

都会の喧騒を忘れさせてくれるスローな時間が流れる少し大人好みの空間で、落ち着いた寛ぎ感のあるライブラリーを演出しています。

提供:東京都赤十字血液センター/献血ルーム池袋い~すとの休憩スペース

提供:東京都赤十字血液センター/献血ルーム池袋い~すとの休憩スペース

【ハチ公前献血ルーム 】

コンセプトは「シンプル&モダン」。

世界中が注目するファッションと文化が交差する街、渋谷の中で、街の喧騒からひとたび献血ルームに入ると、そこはゆっくりとした安らぎの空間となっています。

明るい休憩スペースは、渋谷駅前のスクランブル交差点を眼下に見下ろせます。清潔感あふれるインテリアはカフェを連想させます。

提供:東京都赤十字血液センター/ハチ公前献血ルームの休憩スペース

提供:東京都赤十字血液センター/ハチ公前献血ルームの休憩スペース

また献血に来たくなるような環境を整備

都内の献血ルームでは献血協力者への献血後サービスの一環として、ボランティアの協力のもと、各種占いやカラーコーディネート、カイロプラクティックや楽器演奏など、様々なイベントも実施しているそう。

イベントの開催は献血ルームによって内容や日程が異なり、東京都赤十字血液センターのホームページ等で案内している。

※イベントはあくまで献血に協力してくれた人へのサービスの一環であり、メインではない

提供:東京都赤十字血液センター イベント(カラーコーディネート)の様子

提供:東京都赤十字血液センター イベント(カラーコーディネート)の様子

—–献血ルームの運営に込める思いを教えてください。

現代においては、高度な医療進歩がある中でも、血液は人工的に造り出すことができず、かつ長期の保存ができません。

そのため、輸血が必要な方には、皆様の絶え間ない献血の御協力が必要となります。

東京都赤十字血液センターは、都内医療機関が他道府県に比べて多いため、輸血用血液製剤の供給量も大変多い血液センターです。それに伴い、都内で必要とする献血協力者数も年間で約60万人必要としており、毎日様々な場所で献血をお願いしています

献血は大きく分けて2種類(全血献血と成分献血)ありますが、その中で、献血ルームでのみお受け入れができる成分献血は、東京都内だけでも年間で約20万人の方から献血のご協力をいただく必要があります。

東京都内には合わせて13の献血ルームがあり、献血協力者が安心してまた献血に来たくなるような環境整備に努めております。本記事をご覧になり、献血ルームに足を運んでくださると大変うれしく思います。

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Text by 長澤まき

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