シェア

新聞紙の動物たちがカッコいい!パート事務と兼業の作者にこだわりを聞く

提供:なんめん よしこさん/最初の新聞紙アート作品と愛犬

提供:なんめん よしこさん/最初の新聞紙アート作品と愛犬

新聞紙で作るリアルで温かみのある作品について、しんぶんし あにまる アーティストのなんめん よしこさんに取材した。

迫力ある「新聞紙アート」

全長約18メートルの大迫力の龍に、立派なたてがみのライオン、軽やかに走る躍動感たっぷりのチーター。

まるで生きているようなリアルな動物たちだが、これらは全てしんぶんし あにまる アーテイストのなんめんよしこさんが制作した、新聞紙で作った作品。

外側だけでなく、中身までぎっしりと新聞紙が詰まっている。

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん

愛犬をモデルにした作品がはじまり

なんめんさんは卸会社で事務のパートとして働きながら、家事を終えた平日深夜2時~3時頃まで、そして休日に作品を制作している。

作品は注目を集めており、毎月のように各地で展覧会が開催。現在は、京都市右京区のクリエイティブオープンスペース「あうる京北」で作品展が開かれている(8月25日まで)。

なぜ、新聞紙で作品を作るようになったのか?なんめんさんに話を聞いた。

—–新聞紙アートを始めた経緯を教えてください。

別の創作物の大きさなどを決めるために、仮に新聞紙を丸めて作ったものを友人が見て、「面白い」と言ってくれました。

「作品にしてみれば」と言うので、飼っていた犬をモデルに作ってみたのが始まりです。もともと動物が大好きです。

—–新聞紙アーティストと仕事を両立するのは大変ではないですか?

どちらも好きなことで、楽しんで頑張っています。

創作だけに偏らず、仕事や家事も活動全般が創作のヒントになっています。

同僚たちの応援や協力も励みになっていて、新聞紙を持ってきてもらったり、下準備も手伝ってくれています。

提供:なんめん よしこさん/最初の新聞紙アート作品と愛犬

提供:なんめん よしこさん/最初の新聞紙アート作品と愛犬

身近な素材での表現に挑戦

—–材料として新聞紙に着目した理由・新聞紙の魅力は?

毎日届くけれど、いずれ古紙として捨ててしまうものなので気楽に使えます。

身近な素材でどこまで表現できるか、新聞紙だけで強度を出せるか、試してみたかった。

しなやかですが、まとめると強く、広告面の印刷はとてもきれいです。座ったり触ったりすることで傷んできますが、新しい新聞紙を上から貼れば簡単に修復できます。

—–作品はどのように作っているのですか?

丸めた新聞紙で各パーツを作って、セロテープやガムテープで形をまとめ、両面テープを裏全面に貼った株式紙面や広告面を貼って仕上げます。

のりは全く使っていません。

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん/新作・オカピの制作風景

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん/新作のオカピ

骨格まで観察して動物を再現

—–作品をつくる際のこだわりや工夫は?

表に貼る紙面は株式面と広告面だけです。数字だけにして、余計な情報や事故等のニュースは表に出さないようにしています。

同じ理由で、英字新聞も何が書かれているかわからないので使いません。

色はカラー広告から選ぶしかないので、それらしい色を探し好きに組み合わせて使います。

—–大変なことはありますか?

動物の様子にどれだけ近づけることができるかという点です。

ネットで探した写真をもとに表情、動き、ボディラインや羽毛などをどう表現できるか、骨格写真や動画まで見て観察します。犬の場合は全身を触って確認しました。

それでも、生き物たちの美しさにはかなわない、真似できないものがあります。

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん

命の一瞬を形に

これまでに制作した作品を、2点紹介してもらった。

ライオンは、人が乗れるような大きなものを作りたいと挑戦した作品。

人が座る部分は束ねた新聞紙を入れてへたらないように、その他は丸めた新聞紙にして重くなりすぎないよう工夫したそうだ。

現在までに約2万人以上の方が座っていますが壊れていません。

タテガミは、1本1本、のりしろを残しハサミやカッターで切っています。作るのに何日かかったの?とよく聞かれますが、搬入までの1カ月で製作しています。

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん

なんめんさんの愛犬スパーキー。

動物たちの体を作る際に、写真だけでは分かりにくい部分はスパーキーの身体を触って参考にしたそう。一緒にあちこち散歩しながらアイデアや構想を練ってきた相棒だという。

昨年、17歳で亡くなってしまった今、その面影を再現したくて努力していますが、まだ似てきません。

それでもみなさんがスパーキーと呼んで撫でていってくださるのがうれしいです。

提供:なんめん よしこさん

提供:なんめん よしこさん

現在展示中の「龍」は、自分ではまだ未完成だと思っており、展示を続けながらイメージに近づくようにしていきたいと思っているという。

—–最後に、新聞紙アートに込める思い・ビジョンを教えてください。

読み終われば捨ててしまうような素材で、色々な表現ができて気軽に楽しめることを伝えていきたいです。

動物の動きや表情などの観察から気づいたことを大切にして、命の一瞬を形にすることを楽しんでいます。

来場者が作品に抱きついたり、びっくりしたり笑顔で帰っていかれるのを見ると嬉しくて、寝不足も吹っ飛びます。

楽しんで作り、楽しんで見ていただける展覧会を目指していきたいです。

Posted: |Updated:

Text by 長澤まき

Ranking

All Categorys Ranking総合ランキング