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“成人式の前撮り”を児童養護施設で育った若者に贈る。代表「死という感覚を少しでも『生きる』に繋げたい」

提供:ACHA プロジェクト

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児童養護施設を出た人に「成人式のお祝い写真」をプレゼントする取り組みについて、ACHA Project(アチャプロジェクト)に取材した。

18~20歳は無料、21歳以上も低価格で

ボランティア団体ACHA Projectは、児童養護施設を巣立った若者に成人のお祝いとして振袖や袴を着た記念写真をプレゼントする活動を展開している。

成人式の前撮りの相場はおよそ20~30万円とされており、児童養護施設を卒業したばかりで、自分で生活費や学費を負担している若者たちにはハードルが高いのが現状だ。

そんな児童養護施設を退所した若者を対象に、成人式の前撮り・後撮りを、18~20歳(1月成人式の場合3月まで)は無料、21~24歳は1000円、25歳以上は3000円でプレゼントしている。

提供:ACHA プロジェクト

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自身の経験を元にプロジェクトを立ち上げ

この活動は、自身も児童養護施設で育ったプロジェクト代表の山本昌子さんの経験をもとにスタートした。

山本さんは生後4カ月から2歳まで乳児院、2歳から18歳まで児童養護施設、18歳から19歳までを自立援助ホームで過ごした。成人式を迎えた時は、保育の専門学校に通いながら自分ひとりで生活しており、そんな中で振袖を着ることは経済的に厳しく、成人式を欠席したそうだ。

しかし、1年後に専門学校の先輩が費用を全額サポートして商業施設で振袖を着ての後撮りをさせてくれたという。

この経験がとても嬉しく、生きる勇気に繋がったことから、この感動と感謝を次につなげたいと思い、プロジェクトを立ち上げたそうだ。

後撮りをさせてくれた先輩の名前が“あちゃさん”というニックネームだったので、そのまま「ACHAプロジェクト」という名前にしました。

振袖を着せてもらった際、同時に「生まれてきてよかったと思ってほしい」「自分は大事な存在だと感じてほしい」という熱い思いも頂き、それを活動の趣旨として受け継いでいます。

提供:ACHA プロジェクト

提供:ACHA プロジェクト

ボランティアの協力で実現

同プロジェクトには現在、カメラマンやヘアメイク・着付け、振袖やアクセサリーの提供者など、多くの人がチームまたはサポーターとして協力している。

一番初めは、ジモティというサイトでの人材募集から始めました。

そこからSNS発信、メディア掲載(新聞、テレビ、ラジオ、ネットニュース)イベント出演などにより、どんどん増えて行きました。

スタッフに完全無償ボランティアでお力添え頂いており、振袖もご寄付にて活用させて頂いているため、みんなの思いが一団となり無料や低価格での前撮りが実現しています。

提供:ACHA プロジェクト

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「生きる」に繋げたい

これまでに、約100名が振袖・袴での撮影に参加。七五三の撮影も含めると、プラス20名ほどが同プロジェクトを利用したそうだ。

利用者からは「振袖が着られると思ってなかった」「学園の職員に少しだけ恩返しができたような気がして嬉しかった」「振袖の写真をもう撮れないと思っていたので、とても感謝しています!」など、喜ぶ声が寄せられているという。

提供:ACHA プロジェクト

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同プロジェクトに込める思い・ビジョンを、こう話す。

最大の目的は「死」という感覚を少しでも「生きる」に繋げたいということです。

現在は関西、関東、九州にて活動しており、全国展開を目指しています。

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Text by 長澤まき

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