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その遠慮は本当に必要?入社1年でチーフに昇格、最大の気付きは「考え方は変えられなくても、共通の目標は持てる」

白井恵里子

2022/07/21(最終更新日:2022/07/21)


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木田昌慶さん/提供:ポート株式会社

どんな仕事にも、基本的には人との関わりが欠かせません。しかし時には「こんなこと、相談してもいいのかな…」「忙しそうなので質問しない方がいいかもしれない」と思い込み、人との距離が縮められないと悩むこともあるのではないでしょうか。

ポート株式会社の木田昌慶さん(25)は、1年間で3部署を経験するという目まぐるしい環境のなか、常に前向きに仕事に取り組み、1年目は新人賞を受賞。今年4月には新卒メンバーの中でも最短でチーフに昇格しました。

「周りに頼ることのハードルを自分で高くしてしまっていた時もあった」と語る木田さんに、チーフ昇格までの経緯や、仕事において大切にしていることなどを聞きました。

「キャリアパーク!」や「就活会議」などを運営するポート株式会社

ポート株式会社は、2011年4月に創業。「世界中に、アタリマエとシアワセを。」をミッションに掲げ、就職・リフォーム・ファイナンス・エネルギーという4つの領域でマッチングDX事業を展開しています。

就活生のためのノウハウ情報サイト「キャリアパーク!」や、就活生のための企業口コミサイト「就活会議」は、利用したことのある若手ビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。

提供:ポート株式会社

論文を書く日々に終止符を打ち、就活へ

木田さんは、大学院を卒業後、2021年4月に同社へ入社。就職支援事業部の営業、新規事業グループでの新規開拓/営業を経て、今年1月からはエージェントサポートグループにて、「キャリアパークエージェント」という人材紹介サービスにエントリーした学生を確実に面談機会に繋ぐ仕組みづくりに尽力しています。

-----学生時代はどのようなキャリアを思い描いていましたか?

木田さん:実は修士2年の夏までは、ドクターを目指しており、就職は考えていませんでした。

子ども時代から、特別支援学級の友達と交流するなかで「心身の特性は自分で選べないのに、なぜいじめられたり、差別されたり、嫌な思いをしなくてはならないのだろう」という疑問を持っていました。

そのため、「世の中の偏見をどう解消するか」という課題にずっと興味があり、大学院でもそのような分野の研究をしていたんです。

しかし、論文をいくら書いても、結局読んでくれる人の多くは研究者。「自分がこれを届けたいのは、もっと幅広い人たちなのに…」という葛藤が生まれ始めました。

-----そうして、就職する道を選んだのですね。

木田さん:はい。この課題に本気で取り組むのなら、研究ではなく、事業やボランティアなどで「人と関わること」が欠かせないと思うようになりました。

ただ、例えば自分で事業を立ち上げるにしても、当時の自分にはビジネスの経験もなかったので、「まずは社会に出よう」と考え、就職することにしたんです。

-----なるほど。どのような軸で企業を選んでいたのでしょうか。

木田さん:まずは、社会課題の解決に本気で取り組んでいる企業。ボランティアではなく、事業として継続的に何か働きかけるのであれば、やはり利益を上げることは必須です。そのため、社会課題の解決において正しいやり方で、正しく利益を上げる方法を知りたいと思っていました。

また、ゆくゆくは事業を立ち上げることを考えると、早くからマネジメントや、事業を創り出す経験をしたいという気持ちもありました。

----その中で出会ったのがポートだったんですね。入社の決め手は?

木田さん:「将来自分で事業を立ち上げ、こんなことがしたい」と偽りなく等身大で伝えたところ、「いいね」と背中を押してくれて、それを叶えるプランを一緒に考えてくれたのがポートでした。全面的に自分のビジョンを肯定してくれたことが一番の決め手です。

新しい部署での挑戦では、常に「やりきったか」と自問する

1年目は全社でMVPを受賞するなど、著しい活躍を遂げている木田さん。しかし時には、なかなか結果が出ずに苦しい思いをすることもあるといいます。

-----入社後、一番印象に残っている出来事はありますか?

木田さん:現在の部署への異動は「学生の当社サービスエントリー後の転換率(エントリーからキャリアアドバイザーとの面談に繋げる率)に課題がある」と、課題を明示されたうえでの辞令でした。

その時部長に言われた一言が「木田でダメだったら、自分も一緒に倒れるから」という言葉でした。

そんなにも自分を信頼してくれているんだと、心が動いた瞬間でしたね。同時に「絶対に課題を解決しよう!」と決心しました。

-----厚い信頼を寄せられているのがよくわかる言葉ですね。実際異動になってみて、いかがでしたか?

木田さん:今もまさに苦戦しているところです。ナレッジ自体はこれまで蓄積されていたのに、根本的な解決ができなかったのは、やっぱり「何か」を変えなければいけないからだと思っています。

そのため、手探りではありますが、「新しい施策を打ち続けること」を継続しています。

-----なかでも一番心がけていることは何ですか?

木田さん:中途半端に取り組んでいると、うまくいかないどころか、うまくいったかどうかもわからず、施策の効果を判定できないので、一つのことにちゃんと「やりきったか?」と問うようにしています。

例えば、今働きかけているサービスが2つあるのですが、ひとつはこれまで弊社が積み重ねてきたノウハウや経験が蓄積されています。一方でもうひとつは、2020年に他社から買収したサービスなので、パターンも確立されておらず、ほぼゼロからスタートする手探りな状態です。

そのため、最初は後者の転換率を上げることばかりに注力しており、それがうまくいかないが故に全体的に成果を上げることができていませんでした。

-----なるほど。パターンの確立を急ぎたくなるのは、わかる気がします。

木田さん:でもある時、上長から「本当にやりきってる?今あるリソースの中だけでやっているだけで、本当にいいの?」と問われたことがあり、ハッとしたんです。

確かに、改善の見込みを入れたうえで、必要であれば人を増やすとか、さまざまな打ち手があるにもかかわらず、今の範囲の中でしかできていなかったな、と。

そのため、まずはノウハウが蓄積されている方をやりきって、安定的に結果を出せるような体制を整えてから、課題の大きい方のサービスの改善に着手しようと考えるようになりました。

提供:ポート株式会社

「共通の目標」があれば、遠慮は要らないと気付く

「やりきること」の大切さを実感しながら日々の仕事に取り組む木田さんですが、一時はうまく周囲に頼れず、抱え込んでしまう時期もあったといいます。

-----自分ひとりで「やりきろう」と思ってしまっていたんですね。

木田さん:そうですね。以前は「この人に聞きたいな」「あの人に相談したいな」と思っていても、「忙しそうだから聞きにくい…」という思い込みが先行してしまって、なかなか勇気を出せず声をかけられないことがありました。

でも、ある時先輩に「それって、仕事には要らない遠慮だよね」と言われたんです。

社内のメンバーなのだから、色々なタイプの人や、色々な考え方の人がいたとしても、「共通の目標」が必ずある。だから、「同じ目標に向かってやっています」とちゃんと伝えたうえで相談や質問をすれば、何も問題はない。

こう気付くことができ、すごく納得しました。確かに人の考え方を変えるのは難しいけれど、同じ目標に向かっていくことはできますよね。

-----「世の中の偏見をどう解消するか」という木田さんの問題意識にも、通ずるものがありそうですね。

木田さん:そうですね。今の仕事では、今後自分が事業を立ち上げるにあたって必要になるであろう経験が毎日できている印象です。

「やりきること」「共通の目標を伝えてコミュニケーションをとること」などは、この先もずっと大切にしていきたいです。

-----最後に、今後の展望についてお聞かせください。

木田さん:短期的には、より多くの学生の意思決定を支援してきたいですし、ポートを人材領域の中でNo.1がとれる会社にしたいです。

そのためにはまず自分の部署で確実に成果を出すことが必要ですので、目標や目的、どこに向かっているかをしっかりメンバーに伝えながら、チーフとしてチームの力の底上げをしていきたいですね。

その結果、会社の重要な部分でしっかり貢献できるようになったら、ゆくゆくは世の中の偏見を解消するために、事業を立ち上げたいです!

-----ありがとうございました。応援しています。

提供:ポート株式会社

人との距離をどう縮めればよいのか、悩んでいる人はきっと多いでしょう。

しかし自分の考え方を変えたり、相手の考え方を変えたりしなくても、「共通の目標」があれば、きっと同じ方向に向かって話をすることができるはず。

「自分の力だけではどうすることもできない」「もっとやりきるためには、他の人の協力も必要」こんな風に思った時には、木田さんのストーリーを思い出してみたいですね。

出典元:ポート株式会社
出典元:キャリアパーク!
出典元:キャリアパークエージェント
出典元:就活会議

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