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“触覚”は摩擦から振動を感じる感覚??ひとの指は“大きな分子”のでっぱりを感じ取るほど敏感だと判明!

KTH The Royal Institute of Technology

KTH The Royal Institute of Technology

人の五感は視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の5つだが、これまで他の感覚と比べ、触覚の研究はあまり為されていないのが現状だった。しかし今回スウェーデンのストックホルム王立工科大学研究によると、なんとヒトの指はテクスチャのない表面と、高さ13ナノメートル(1.3 × 10-8m)の模様がある表面の違いを感じ分けることが出来るのだという。

研究者らは、間隔の異なる“しわ”が施された16の表面を作成。しわの間隔は270ナノメートル(2.7 × 10-7 m)から90マイクロメートル(9.0 × 10-5 m)の間で、しわの高さは7ナノメートル(7.0 × 10-9 m)から4.5マイクロメートル(4.5 × 10-6 m)の間。それらのシワ表面とシワのない表面をランダムに2つで1組とし、目隠しをされた被験者20人に利き手の人差し指で決まった方向に撫でてもらって、その違いがわかるかをテストした。

実験によると、人の指は最低760ナノメートルの間隔、13ナノメートルの高さのしわを感じ分けることができると判明。それはテクスチャのない表面上にある、大きめの分子のでっぱりを感じ分けるほどで、もし人の指が地球サイズだったとすると、家と車の触り心地を感じ分けるほどなのだという。

今回の研究で明らかになった触覚のメカニズムは驚くべきものだ。指が表面を滑る時、摩擦がおこる。われわれの指は、表面の構造によっておこる摩擦の違いを、振動として認識することができるのだ。そして表面の摩擦が大きいものほど軽く指を滑らせるだけで振動が伝わるように、振動を感じ取るには、上から押し付けることで達成される“最適な摩擦力”というものがある。

「触覚=表面の摩擦により振動を感じる能力」と明らかになったことで、例えばプラスチックの表面の構造を変えて、布や木のような触り心地を達成できるかもしれない。さらにシャンプーで髪の触り心地を変えるといった応用も可能になるのではないか、と研究者らはコメントしている。

なお、この研究結果は英語版ネイチャーの『Scientific Reports』で発表されている。

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Text by あきやま

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