シェア

子どもたちに興味を探求できる環境を。「勉強以外の家庭教師」がこれから当たり前になるかもしれない

20190425-03

家庭教師と聞いてあなたはどんな景色を思い浮かべるだろう?

自宅に家庭教師がやってくる。

部屋に入って、机に向かって勉強が始まる。

開くのは学校の教科書かもしれないし、問題集かもしれない。

もしかしたら、熱心な先生はプリントを用意しているかもしれない。

そのとき、ギターを取り出しておもむろに演奏を始める先生を思い浮かべる人はいるだろうか?

パソコンを開いて画面にプログラムを打ち込んでいく姿を想像できるだろうか?

これからはそんな景色が当たり前になるかもしれない。

そんな風に思わせるようなサービス「ララボ」が、今年3月にリリースされた。

これまでにない家庭教師のかたち「ララボ」

20190425-02

自分の得意なこと好きなことを教えたい人は、まず「ララボ」に授業の詳細や料金、対応可能な地域などを登録する。

一方、子どもは、自分の興味があることを「ララボ」上で検索し、気に入った授業があればその先生にメールを送る。

メールが届いた先生は、子どもの自宅を訪問し、決まっている時間だけ子どもに教える。

教えることは何でもいい。

楽器の演奏の仕方でも、プログラミングの知識でも、絵の描き方でも。

学校の勉強にはとらわれない。

これまでにない家庭教師のかたちにはどんな想いが込められているのだろうか?

今回、株式会社LeLabo(ララボ)の代表取締役 石川大貴(ひろき)さんにお話を伺った。

20190425-01

コンセプトは「勉強以外の家庭教師」

――いつ頃ララボを立ち上げようと考え始めましたか?

最初に構想を始めたのは、2018年の8月頃です。その頃、僕は「ジーズアカデミー東京」というプログラミングスクールに通っていました。たまたまチーム開発をする機会があり、「何か子どもの役に立つようなサービスを作ろう」と考え始めたのがきっかけです。

サービスアイデアを考えている時に、机で議論ばかりしていても仕方がないので、すぐに街中に出て中高生に突撃インタビューをしました。その時に進路に関する質問をしたら「とりあえず大学進学ですかね」とか「まだあまり決めていない」という答えが結構多かったんです。

働き方とか生き方とか、世の中はどんどん多様な方向へ向かっていますが、まだまだ子どもたちにとっては将来の選択肢は狭いというか、漠然としたままなのかなと。進路に関する考え方は、僕らの時とあまり変わっていないと感じました。

それで、子どもの時から好きなことを見つけられたり、好きなことを学べたりする環境ができれば良いなと思い「勉強以外の家庭教師」というコンセプトにしました。

――どのようなメンバーで立ち上げたのですか?

プログラミングスクールに通っていた4人のメンバーで、サービスを作りました。4人とも、それぞれ経歴や考え方は様々ですが、「子どもたちの将来の選択肢がもっと増えたらいいよね」という想いが共通していました。学校では学べないことを学べる環境ができれば面白いよねと。

今は、フルタイムとしては僕1人、他のメンバーはそれぞれ仕事をしているので、好きな時に自由に関わってもらうというスタンスでやっています。

――ララボをリリースするまでに困難だったことはありますか?

今回の事業は、コストをできるだけ抑えた上で、ユーザーにどうやったら価値を提供できるのか探っていくというやり方をとっています。

ですので、WEBサイトの開発も、全て自前でやっています。僕自身、1つのサービスを自前で作りきることは初めてだったので、思った以上にすごく大変でした。まだまだ、修正していくべき部分があるので、フィードバックを頂きながら良いサービスを作っていきたいと思います。

子どもたちの幸せな姿が想像できなければやる意味はない

――ララボで最もこだわっている点はどこですか?

「コンセプト」そのものですね。「勉強以外の家庭教師」なので、学ぶことはなんでも良いわけです。プログラミングをやりたいとか、ギターをやりたいとか、ファッションを学びたいとか。

ララボは、ビションから始まった事業です。この事業の先に、子どもたちの幸せな姿が想像できなければやる意味はないと思っています。ですので、そこだけは絶対にブレないように常に考えています。

――ララボをリリースして先生側と生徒側それぞれから反響はありましたか?

まだまだスタートしたばかりですのでこれからではありますが、「どちら側にも喜ばれるサービスですね」という声は多いです。

先生側は、今は大人の方が多いのですが、全員に共通しているのは「ある事柄を楽しんでやっている人」です。「好きなことを広めたい」とか「この面白さを知ってほしい」とか、そういうモチベーションが強いのかなと思っています。

生徒側は、授業を実際に受ける小中高生と、その親御さんの二者がいます。今は、高校生にインタビューを進めていて、「社会に出てから実際に使えることを学べるのはありがたい」とか「自分のやりたいことが学べるのは嬉しい」という声も多く、今までにないサービスなので面白がってもらえますね。

親御さんの反応としては、学校の勉強を頑張ってほしい気持ちが強い一方で、「子どもがやりたいことを応援したい」と思っている方は多いなと感じます。時代の変化を薄々感じていて、どう育てていけば良いのか悩んでいる方も多く、ララボは、新しい教育の選択肢のひとつとして提供していければと思っています。

20190425-03

子どもたちの将来の選択肢につながる活動へ

――多様なジャンルの知識を持つ先生や様々な地域の先生を集めるのに、現在取り組まれていることはありますか?

現在は、全国の専門学校や大学に、順次お声がけしているところです。ララボは、教える側にも、大きなメリットがあると思っています。人に教えてアウトプットすることで、自分のスキルや知識も飛躍的に伸びていきます。日々何かに一生懸命取り組んでいる専門学生の方にもぜひ家庭教師として登録してほしいです。

小中高生の子どもたちにとっても「学生」は身近な将来のロールモデルになり得ます。知識やスキルを教えてもらうだけではなく、実際に専門学校や大学に通っている人から話が聞けるのは、将来の選択肢を考える上でも、とても貴重な機会になると思っています。

石川さんは、最後にこう付け加えた。

子どもがやりたいことを、楽しそうに学んでいる姿って最高じゃないですか。「楽しむ力」さえあれば、自分からどんどん学んでいくし、スキルや知識も自然と増えていきます。それが、将来の選択肢や仕事にも繋がっていくこともあります。今後は、子どもたちのそんな姿を生み出せるように、事業を進めていきたいですね。

サイトには、すでに何十件もの授業が登録され、「子どもたちの将来の選択肢を増やす」取り組みは動き始めている。

子どもたち一人ひとりが好きなことを追求し、自分の将来を切り開いていく未来は、それほど遠くないのかもしれない。

Posted: |Updated:

Text by Seiya

Ranking

All Categorys Ranking総合ランキング