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宇宙から帰ったプラナリア、頭が2つになっていた

TuftsNow/Tufts University

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宇宙旅行が人体にどんな影響を与えるか? これはNASAの科学者たちの大きな研究課題だ。彼らは微生物や実験動物などを宇宙に送り込み、さまざまな実験を行なっている。

今月9日、NASAに協力する米国タフツ大学が、その最新の実験結果を発表した。

プラナリアの再生実験

プラナリアは、体長2センチメートル程のナメクジに似た生き物で、驚異的な再生能力を持っているため、生物学の実験によく使われる。例えば、プラナリアの体を半分に切ると、頭がある断片からは尾が生え、尾がある方の断片からは何と頭が生えて、両方とも完全な個体に戻ってしまう。

タフツ大学の研究者は、重力や地磁気、電磁場などの影響がない宇宙空間で生体がどう再生するかを調べるため、さまざまなパターンに切断したプラナリアを、国際宇宙ステーション(ISS)に載せてみた。

前後の両方が頭になった

プラナリアは宇宙に5週間滞在し、地球に戻った。研究者たちが調べたところ、地球での再生とは異なる点がいくつもあったが、その中で最も彼らを驚かせたのが、頭が2つのプラナリアだった。

プラナリアの頭と尻尾を切り落とし、胴体だけにすると、頭のあった部分には頭が再生し、尻尾の部分には尻尾が再生する。薬物に晒すなどして人為的に操作しない限り、両方が頭になることはない。ところが、宇宙空間では違った。

下にあるのがタフツ大学が公開したそのプラナリアの写真だ。宇宙ステーションに運ばれた時は、頭と尻尾が切り落とされ、胴体だけの状態だった。再生した姿をよく見ると、前後の両方に、小さな1対の眼がついているのが分かる。

TuftsNow/Tufts University

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なぜこういうことになったか? それが、研究者たちの現在の研究課題だ。

宇宙から帰ったプラナリアが、光や水質に対して通常とは異なった反応をするようになったことも報告されている。

この研究の詳細は学術誌『Regeneration』に発表されている。

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Text by Sophokles

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