ドイツ・ベルリンに在住する女性アーティスト、Monica Carvalhoさんがインスタにアップする作品が、欧米のアート系メディアで話題になっている。
現実と非現実が交錯する世界
ポルトガル出身のMonicaさんが創作する作品は、写真を加工したフォトモンタージュだ。素材となる写真はオリジナルで撮影し、Photoshopを使って編集・加工して作品に仕上げている。
彼女が制作のモットーにしているのは、目に見える現実を疑うこと。インスタのプロフィールには「見えるものを全て信じてはいけない。塩が砂糖に見えることさえあるのだから」と書かれている。
彼女の作品の特徴は、見る人の頭を混乱させることだ。毛布のように人の体を包む舗道、雪の山脈になるカフェラテの泡、高架線のようなギターの弦などなど……現実と非現実が交錯していて、誰でも二度見したくなる不思議な世界が出来上がっている。
アイディアの源は類似性
Monicaさんは、「別々の写真の中に似た部分を見つけるのがアイディアの源」と言っている。
例えば、彼女が撮ったギリシャの山の形が人の上唇に似ていたこと、オックスフォードで歩いた小道の色が自分の肌の色に似ていたこと、ポーチのジッパーが睫毛に似ていたことなどから作品が生まれたそうだ。
彼女がインスタに作品をアップし始めたのは5年ほど前。そのシュールな世界観が多くの人を惹きつけ、現在のフォロワーは25,000人を超えている。今年に入って注目度はさらに上がり、ドイツ、ロシア、アメリカの美術系メディアが次々と取り上げている。