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2カ月間無給で働かされた教師に学生たちがお給料を渡す

Bruno Rafael Paiva/Facebook

Bruno Rafael Paiva/Facebook

これは5月にブラジルであったこと。

2カ月間給料が支払われず生活に困っていた先生を助けるため、学生たちがお金を出し合って先生にプレゼントした。

官僚的な手続きの遅れで無給に

ブラジル・セアラー州ブレージョ・サントの職業訓練学校で教師として働くBruno Rafael Paivaさんは、2カ月間給料が支払われず、学校に寝泊まりしながら学生たちを教えていた。

日本では考えられないことだが、ブラジルではあり得ることらしい。

Brunoさんはそうなってしまった経緯について、海外メディアにこう語っている。

「友人の教師に子供ができて、私はその産休代替教員としてこの学校に赴任したんです。

でも、正式な代替教員となるのに、官僚的な制度のおかげで恐ろしく長い時間がかかっている。

まず教師のライセンスをコンピュータシステムに登録し、新任教師の書類を当局に送り、返信された書類を受け取ってから教師の就業契約書を作成し、それをまた当局に送り、承認された契約書にサインし、それをコンピュータシステムに登録しなければなりません。

それからやっと月々の給与支払いリストに教師の名前が登録され、実際に支払いがあるのはその後なのです。

悲しくなるほど時間のかかる官僚主義的な手続きが、何をやるにも避けられないのがブラジルという私たちの国なんですよ」

学生たちが出し合った400レアル

こんな状況に陥ったBrunoさんは生活に困り、学校に寝泊まりしながら無給で授業を続けていた。そして5月初旬、いつものように教室に入り、授業を始めようとしたところ、学生たちから意外なプレゼントを受け取った。

その小箱の中にはチョコレートと、現金400レアル(ブラジルの通貨)が入っていた。お金は、先生の生活を援助するために学生たちが出し合ったものだった。

日本円にすると1万円とちょっとだが、月の最低賃金が880レアル程度のブラジルではそれなりの金額といえる。

▼その時の様子を撮影したFacebookの動画

Brunoさんは微笑みながら、学生からの感謝のメッセージを読んでいる。

その後、プレゼントの小箱を開け、しばし唖然として学生たちから大きな拍手を受けて泣き出してしまう。学生たちは一斉に席を立ち、先生のもとに集まって抱き合う。学園ドラマではなく、実際にあったことだ。

他人に共感する心を育てる教育

Brunoさんは語る。

「これまで多くのクラスを教えてきましたが、こんな形で私への愛情を伝えてもらったのは初めてです。

この学生たちも私と同じで、この国の教育というものを信じているのかもしれません。他人への共感と愛情を大切にするこの国の教育を」

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