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スパイダーマンスーツで自閉症の息子を育てるパパ、小児病棟でもヒーローに

that_spideytastic_superhero/Instagram

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愛する息子のためならここまでやるか、という若きシングルパパがいる。

英国ノッティンガムに住むDale Groundsさん(27才)だ。一人息子のReece君を、生後6ヶ月の時から男手ひとつで育ててきた。

2015年に自閉症と診断されたReece君は感情の浮き沈みが激しく、いわゆるメルトダウンをよく起こす。メルトダウンとは、自閉症で起こるパニック発作で、泣いたり叫んだりが止まらなくなる症状だ。

そんな息子を救うために、Daleさんが編み出した方法が、スパイダーマンになること。スパイダーマンスーツを着て息子の宿題をみてやったり、サッカーをしたり、本を読んでやったりすると、Reece君の発作を未然に防ぐことができる。

そんなDaleさんは地元で有名になり、スパイダーマン姿で病院の小児科病棟を訪問して子供たちを励ます活動を始めている。

3600円のスパイダーマンスーツ

「息子のReeceはメルトダウンを起こすと、泣き叫び続けてどうにもなりません。そんな息子を落ち着かせようとしたのが、スパイダーマンになったきっかけなんです」Daleさんはメディアの取材を受けてこう語る。

「彼を落ち着かせようと、あらゆることを試しましたが、どれも効果はありませんでした。そしてある日、リビングルームに入って行くと、彼がとても熱心にテレビのスパイダーマンに見入っていたんです」

そこで、市販されているスパイダーマンのコスチュームを25ポンド(約3600円)で買ったDaleさんは、まず、学校から帰る息子を迎えに行く時にそれを着て行ったそうだ。

「スパイダーマンになり切って学校に現れた僕を見て、子供たちは皆大騒ぎしました。Reeceは最初、それが僕だと気づきませんでしたが、分かった後は大喜びでした」

息子が心を開いた

メルトダウンを起こすと、Reece君は二階の自分の部屋に篭ってしまい、父親のDaleさんが何を話しかけても受けつけなくなる。

「メルトダウンモードの彼は、自分の世界に入ってしまい、こちらが話そうとすればするほど拒絶するようになってしまうんです」とDaleさん。

「そういうとき、僕はスパイダーマンスーツを着て彼の部屋に入って行きます。すると彼は大抵笑い出します。笑い出さないときは、スパイダーマンみたいなおどけたジェスチャーをして見せるんです」

「そして、彼が落ち着いた後は、一緒にプレイステーションをやったり、本を読んであげたりします」

子供たちのために病院訪問

2016年、Daleさんは地元のノッティンガム小児病院に、イースターエッグの寄付を申し出た。

「フットボールの選手が入院している子供たちにイースターエッグを手渡しているニュースを見たんです。それで、自分にも同じことができるのではないかと思いました」とDaleさん。

スパイダーマンスーツを着てイースターエッグを配るDaleさんは大好評で、それ以来彼は毎週木曜日にスパイダーマンとして病院を訪れ、病棟の子供たちを励ましている。

「毎週違った病棟を訪問しています。ある時はガン病棟を、ある時は火傷の子供の病棟をというふうにです。子供たちとゲームをやったり、お喋りしたり……何をすると特に決めずになんでもやっています」

スパイダーマンスーツを着ていると「子供たちがすぐに心を開いてくれる」そうだ。

最初は息子のためだけにやっていたこと。「それが多くの子供たちのためにもなって嬉しい」とDaleさんは語る。

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Text by Sophokles

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