シェア

珍しい気象現象「ケルビン・ヘルムホルツの雲」が撮影された

Amy Christie Hunter/Facebook

Amy Christie Hunter/Facebook

米国バージニア州の女性が、まるで絵に描いたような波形の雲を撮影した。

加工してあるのではないかと疑いたくなるが、そうではない。この雲は、「ケルビン・ヘルムホルツの雲」といわれる非常に珍しい気象現象だ。

スミス・マウンテン湖の上空に出現

雲を撮影したのは、バージニア州に住むAmy Christie Hunterさん。

その写真は、6月18日にFacebookに投稿され、19日にはスミス・マウンテン湖周辺の自然をテーマにしたFacebook公開グループ「Smith Mountain Lake Picture Group」のページでも公開されている。

今日の夕方、スミス・マウンテン・レイク地域の山の上に波打っていたとても素敵な雲。これはケルビン・ヘルムホルツの雲と呼ばれるもの。写真を地元のニュース局に送ったところ、気象学者から「非常に珍しい雲で、大抵はこれほど境界がはっきりしていない」という答えがあった。

ケルビン・ヘルムホルツの雲とは?

密度の異なる空気(流体)の層が、それぞれ違うスピードで流れているとき、接触している面に摩擦のようなものが起き、そこに波が出来たり、小さな渦がいくつも発生したりする。これは、流体力学の世界で「ケルビン・ヘルムホルツ不安定性」と呼ばれている現象だ。

水面の上を風が吹くと波ができるが、これはケルビン・ヘルムホルツ不安定性の身近な例と言っていい。

Hunterさんが撮った雲も、この現象から生まれたものだ。米国のテレビ局KDKAに所属する気象学者・Ray Petelinさんはこう説明する。

この雲はケルビン・ヘルムホルツの雲です。速度シア(物理学用語:velocity shear)によって出来る、非常に珍しい雲のパターンです。

速度シアというのは、異なった高さにある空気が、それぞれ別の速度で動いているときに、言い換えれば、高さによって風の強さが違うときに起こります。

この写真の雲の場合、雲の上と下を比べると、上の方により強い風が吹いていますね。

めったに見られない雲ですが、風の強い日に出来やすいと言えます。

Posted: |Updated:

Text by Sophokles

Ranking

All Categorys Ranking総合ランキング