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中学1年生が作ったとは思えない…北海道の学校祭で展示された熊本城の巨大模型が天才的

熊本城7

札幌市の市立中学校に「熊本城」がそびえ立った。

八軒(はちけん)中学校が9月30日、学校祭で展示した巨大模型が大迫力と話題を呼んでいる。

同校によると、北海道新聞が翌10月1日付朝刊で掲載した写真がきっかけとなり、テレビ局の取材やデパートでの展示、市民の見学などの要望が続々と来ているという。

4月の熊本地震から半年を前に、同校に“築城”の舞台裏を聞いた。

熊本城(2016年2月撮影、資料写真)

熊本地震前の熊本城(資料写真、2016年2月26日撮影)

テーマは「蘇れ!熊本城」

同校によると、熊本城は1年5組の生徒32人が制作した。

材料費が限られていたこともあり、リサイクルを意識して各家庭から牛乳パックや段ボール箱、新聞紙などを持ち寄ったという。

全体は高さ3メートル、幅6メートル、奥行き4.5メートルにも及び、大天守の三重やぐらや瓦、石垣まで再現した力作だ。

熊本城の天守閣

始まりは、5組が学校祭で展示部門の担当になったことだ。

クラスで「ものづくり(アート作品)を展示したい」と考える中で、プロジェクトチームの生徒から「お城」の案が挙がったという。

それならば、4月の熊本地震で損傷した熊本城を再現し、復元のための資金を募ろうという話になったそうだ。

学校祭のテーマ「ファンファーレ」にちなみ、熊本城が一日も早く復旧してファンファーレが鳴ってほしいという願いも込めた。

生徒たちが夏休みの宿題で手作りした城郭の樹木

テーマは「蘇れ!熊本城」。

城本体と石垣の制作には放課後を使って約1カ月かけて築き、周囲の樹木はそれぞれが夏休みの宿題としてつくってきた。

大小の天守閣は段ボールに細く筒状にした新聞紙を貼り付けて再現。

石垣は机の周囲を丸めた新聞紙を貼った段ボール紙で囲っている。

折り鶴や隠れくまモン、そして募金箱

会場では模型を展示をしただけではない。

来場者に楽しんでもらおうと、城の数カ所に熊本県のご当地キャラ・くまモンの紙人形を隠し、「隠れくまモン」として探すアトラクションを加えた。

同時に教室内や城に折り鶴を飾り、地震で亡くなった人を追悼する意を込めている。

折り鶴や隠れくまモンもいる熊本城の模型

折り鶴や隠れくまモンもいる熊本城の模型

募金箱は来場する保護者向けに設置。

計11,947円の善意が寄せられ、後日、熊本市が開設する「熊本城災害復旧支援金」の口座に振り込んだという。

実物は4時間足らずで廃棄も

盛況で幕を閉じた学校祭。

新聞掲載後、製紙会社から会社のロビーに飾りたい、地域住民からは実際に見たいといった多数の電話が寄せられた。

しかし、教室内を大きく占めた展示は終了後、当日のうちに解体して廃棄処分。

展示時間は「わずか4時間ほど」(同校)だったというが、模型を制作したことが知れ渡ったことで強いメッセージを発信したと言えよう。

熊本のゆるキャラ「くまモン」 出典元:熊本県くまモンオフィシャルサイト

熊本のゆるキャラ「くまモン」 出典元:熊本県くまモンオフィシャルサイト

余談だが、八軒中がある札幌市西区八軒は、北海道の農業高校で奮闘する高校生の青春を描いた人気マンガ「銀の匙 Silver Spoon」の主人公・八軒勇吾の名前の由来と言われている。

銀の匙でも文化祭を登場人物たちが新イベントを企画して成長する重要なエピソードとして描く。

ふと、八軒中の生徒たちが協力して熊本城を築いた姿が重なった。

熊本城7

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Text by 漆舘たくみ

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