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JRが水産業に本格進出!鳥取で悪い虫がつかない「お嬢サバ」を育てる

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箱入り娘といえば、家族に大切に育てられた深窓のお嬢様のこと。

一方、鳥取県では悪い虫が付かないよう大事に育てられた「お嬢サバ」が全国へ飛び出そうとしている。

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お嬢サバの料理

地元と組み事業化に取り組むのは、JR西日本(大阪市)。なぜ鉄道会社が漁業に参入するのか、同社に聞いた。

地下海水で虫付かず

鳥取県と同県岩美町、JR西日本の3者が1月10日、養殖サバ「お嬢サバ」の本格展開への連携を発表した。

お嬢サバは、陸上の水槽の中で地下海水で育てることで寄生虫が付きにくい点が特長。

通常のサバのように冷凍処理をせずに生食でき、くさみも少ないという。天然ものでは食べられないという「白子」も食べられる。

お嬢サバの白子料理

お嬢サバの白子料理

お嬢サバは、鳥取県栽培漁業センターが開発。

JR西日本は地元企業とともに養殖と卸売りを担い、2018年春に出荷を始める予定だ。

年間3万~4万匹の出荷を目指す。

完全養殖を「箱入り娘」にたとえて

「鳥取生まれの箱入り娘 お嬢サバ」というユニークな名前には、寄生虫が付かないよう完全養殖の稚魚を陸上で育てる過程を反映している。

大切に育てたという意味を込めて「箱入り娘」から連想される「お嬢様」にちなんで、JR西日本が「お嬢サバ」と名付けました。

将来的に鳥取県の新たな地域産品になってほしいと、産地が分かる「鳥取生まれ」という言葉をショルダーフレーズに入れています。(広報部)

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ロゴは、娘を大切に育てた頑固な父親をイメージして採用。力強くも、愛情を感じられるように仕上げている。

狙うは沿線の雇用拡大

養殖サバ事業の狙いは、沿線地域の活性化だ。

JR西日本はグループの中期経営計画で「地域共生企業」を掲げ、西日本の新たな特産品の発掘と流通に取り組む。

取り組みを進める中、2013年7月に当社が鳥取県と県栽培漁業センターの取り組みを新聞記事で知りました。

当社から県とセンターにアプローチをして高付加価値マサバに関する情報交換を始めました。

15年6月からは当社がセンターから稚魚を購入し、県とセンターの協力の下、試験的に養殖を行っています。(広報部)

それを踏まえ、2016年8~9月に鳥取県が行った岩美町の網代(あじろ)漁港の区画の利用ついての公募に参加。

鳥取県サバ事業

出典元:鳥取県プレスリリース

「お嬢サバ」の陸上養殖が岩美町や網代漁港の活性化につながると考えたこと、事前に地下海水の試掘調査を行っており、地下海水確保の目途が立っていたことから、公募に応募しました。

新たな産業を育て、雇用を創出することで地域活性化に貢献していきたいと思います。(広報部)

15年6月には、全国チェーンのサバ料理専門店「SABAR」で試験販売を実施し、好評を得たという。

岩美町の位置

岩美町の位置 出典元:鳥取県プレスリリース

新たな魚介類を探し出す

16年からは、広島県大崎上島町の塩田跡地で養殖し、ノロウイルスに感染しにくくした牡蠣「オイスターぼんぼん」の事業化を目指す。

ぼんぼんとは、大切に育てた「おぼっちゃま」の意味である。

お嬢サバの料理

お嬢サバの料理

事業の多角化を進める中で、水産事業のさらなる拡大を意気込む。

今後もお客様が安全性にご不安やご心配があって食べられなかった魚介類を新たに探し出し、地域の方々との連携のもと、陸上養殖により新たな地域産品として開発し、お客様にご提供できるよう努めます。(広報部)

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Text by 漆舘たくみ

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