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自分でできたらカッコいい!ウェザーニューズに聞く“天気予報”のイロハ:おしえて企業さん(12)

24時間放送のインターネットテレビ番組

24時間放送のインターネットテレビ番組

毎夜、テレビやスマートフォンで天気予報を確認する人も多いでしょう。

特に雨や雪が降るかどうかはいちばん気になるかと思います。

さらに、漁師さんみたいに自分の目で天気を予想できたら楽しいですよね!

気象情報会社の先駆けであるウェザーニューズ(本社・千葉市)で、天気予報の裏側を探ってきました。

ウェザー4

ウェザーニューズ社がある幕張テクノガーデンビル

業務の中枢・予報センター

ウェザーニューズ社は、海難事故を防ごうと船舶向けに波の状態や天気を知らせる会社として1970年に設立。

現在は鉄道や道路などの交通インフラ、飲食店や放送局といった事業者だけでなく、公式サイトやスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」などを通じて市民にも広く気象情報を伝えています。

この日訪ねたのは、天気予報の要となる幕張天気街予報センター。

自社の人工衛星や全国各地の市民サポーターから届く情報が集まり、24時間365日、気象予報士らが常駐して分析しています。

予報業務の中枢部

予報業務の中枢部

広いフロアでは制服をまとった職員たちが、PCモニターと向き合っています。

予報業務の中枢となる部署は、ニュース配信を担う各部署とスムーズにやり取りできるようにフロア中央に配置しています。

海と富士山が見える高層ビル上階はとても開放的です。

富士山も見えるほど見晴らしが良いオフィス

富士山も望めるオフィス

集合知で実況する

同社では、気象庁の観測機・アメダスの定点観測の情報だけでなく、「サポーター」という市民の報告を重視しています。

全国約3000カ所のアメダスではカバーしきれない地域の状況を把握できるそうです。

例えば、積雪の深さを観測できるアメダスの設置数は太平洋側で極端に少なく、東京都では1カ所のみ。

しかし、ほとんど雪が降らない分、降雪時に市民生活が大打撃を受けやすい場所でもあります。

サポーター報告を基に詳しい積雪状況を配信することで、雪害を減らせるそうです。

サポーターの天気報告を示す画面

サポーターの天気報告を示す画面

予報をする上で、「今」を知ることが正確な「未来」を予測することにつながっています。

気象観測機の実況データは限定的ですが、サポーターの方の空の報告は無限大です。

東京で雪は年に1~2回しかないからこそ、その時に備えています。

降水確率より傘の必要性

では、日常生活で最も気になる雨の予報は、どのように見ればよいのでしょうか。

同社の担当者は「すべての人が降水確率の正確な意味を把握することは難しいだろう」と指摘します。

気象庁公式サイトによると、降水確率は、過去の事例を基に算出した一定時間に1ミリ以上の雨・雪が降るか否かだけを示す統計学的な数値です。

すなわち、イベントを決行できるような傘がなくても我慢できる小雨やパウダースノーだとしても高い値が出る場合があります。

雲の流れを示す衛星画像

雲の流れを示す衛星画像

ウェザーニュースでは降水確率は積極的に出さず、アプリで短時間の予報に添える予報士コメントで補足しています。

「傘を絶対持って行ったほうがいい」「念のため持っていると安心」「持って行かなくてよい」の3段階で表現するそうです。

利用者が必要なのは、「傘を持っていくべきか」「洗濯物を干しっ放しでもいいか」といったYesかNoかという答えです。

降水確率と3段階のコメントは単純には比例しておらず、サポーターの投稿などを基にコメントを付けています。

「観天望気」をやってみよう

さて、天気予報がなかった時代、人々は体得した経験則で空模様を予測していました。

こうした自然現象による天気予報を「観天望気(かんてんぼうき)」と言います。ウェザーニューズ社では「ソラヨミ」と呼ぶそうです。

同社によると、翌日の雨天を示す分かりやすい空のサインは次の2つ。

・日かさ(太陽を囲むような虹)、月かさなどの虹色現象

・長く消えずに残る飛行機雲

2016年12月12日、京都市で撮影

ハロと飛行機雲=2016年12月12日、京都市 提供:ウェザーニューズ

さらに、荒天の前には鮮やかな赤い朝焼け・夕焼けになるそうです。

なお、太陽の長時間の直視は目を痛めるので十分に気を付けましょう。

台風12号前の赤い夕焼け=2016年9月3日、佐賀市

台風12号前の赤い夕焼け=2016年9月3日、佐賀市 提供:ウェザーニューズ

見つけたら自慢できる気象現象

ふと空を見上げると、二重の虹や不思議な形の雲など「珍しいかも?」と感じる瞬間があるでしょう。

見つけたら写真に撮りたくなる、レアな気象現象をいくつか教えてもらいました。

☆白虹(しろにじ)

白い虹2

白虹=2016年11月20日、神奈川県海老名市 提供:ウェザーニューズ

霧でできた白い虹。濃霧から急に晴れるタイミングで出現します。別名を霧虹と言います。

☆4本の虹

4本の虹2

4本の虹=2015年12月28日、島根県出雲市

湖など静かな水面近くで、強い太陽光と雨が同時にあって見られる極めて珍しい現象。2本の虹がさらに宙に反射しています。

☆ケルビン・ヘルムホルツ不安定性の雲

珍しい雲

ケルビン・ヘルムホルツ不安定性の雲=2015年1月7日、関東地方 提供:ウェザーニューズ

声に出して読みたい気象現象第1位かもしれません。上層と下層の空気の密度の違いで現れるそうです。

天気予報は命を救う

ウェザーニューズ社では、創業の経緯もあり「いざと言う時に人の役に立ちたい」という気持ちで入社した社員が多いと言います。

災害レベルの大雨・ゲリラ雷雨・台風・地震・大雪など、いざという時こそ我々が配信する情報によって人の命を救えると信じて業務に臨んでいます。

人々や地域に貢献できる仕事は、非常にやりがいがあります。

天気は誰しもの生活と密接に関わるもの。

きょうから、ちょっと空を見上げる機会を増やしてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、社名がウェザーニュー「ズ」。同社のサービス名がウェザーニュー「ス」です。

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その他の記事は、連載「おしえて企業さん」からご覧ください。

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Text by 漆舘たくみ

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