シェア

戦前のモダン校舎も解体へ。京都・創立147年の2小学校が閉校

京都の小学校

京都市の中心であるJR京都駅から徒歩20分圏内。

市立の醒泉(せいせん)小学校と淳風(じゅんぷう)小学校が3月、統合のため閉校する。

加工醒泉小玄関

醒泉小の玄関 提供:京都市立醒泉小学校

創立148年の伝統校

学区が隣り合う醒泉小と淳風小は4月に統合し、新たに下京雅(しもぎょうみやび)小学校となる。

京都駅にほど近い淳風小では児童数の減少が著しく、ここ20年以上1学年1学級の状態が続いていた。

淳風小1-1

淳風小学校の正門前 提供:京都市立淳風小学校

両校は、ともに学制公布より前の1869(明治2)年に住民組織が創設した開校147年の伝統校だ。

解体となる醒泉小の校舎は、当時の京都市営繕課が設計し1936(昭和11)年に竣工。

鉄筋コンクリート3階建てで、廊下のアーチ状の梁やタイル張りの階段など、随所に戦前の昭和モダンの情緒を残す。

加工醒泉小階段

手すりが真鍮製の醒泉小の階段 提供:京都市立醒泉小学校

同校は思い出ある校舎を記憶に残そうと、全校で校舎の写生大会を開き作品を廊下に貼り出している。

加工醒泉小廊下

アーチが特徴的な醒泉小の廊下 提供:京都市立醒泉小学校

補強や増築難しく

淳風小の校舎は、同じく市営繕課が設計し1931(昭和6)年竣工。玄関や窓枠のアーチが印象的なレトロモダンの鉄筋校舎だ。

統合後は、市の教育施設となる予定だ。

淳風小1-2

淳風小学校の正面 提供:京都市立淳風小学校

淳風小は校舎の耐震補強工事が極めて難しく、醒泉小も増築が厳しいことから、醒泉小の校舎を建て替えることになったという。

新校舎は2020年度をめどに建設。

それまでは醒泉小から北に徒歩3分ほどの旧格致小学校(1991年度閉校)を再利用する。

淳風小は閉校に向け、この1年余りは学校に愛着を持ってもらう活動を推進。

地域の卒業生に昔の学校の様子を聞いたり月に1回全校で雑巾がけを行ったりなどして、学び舎に感謝する気持ちを育んできた。

加工醒泉小全景

醒泉小の正面 提供:京都市立醒泉小学校

醒泉小は2月18日に閉校式典を開き、歴史ある校舎へのお別れを告げる。式典に合わせ、卒業生ら関係者向けの校舎見学会も行う。「147年の歴史に幕を閉じるので、学び舎に感謝の気持ちを伝えに来てほしい」としている。

淳風小は3月4日に閉校式典を行い、児童が手作りした学校の歩みを紹介するスライドの上映や英語劇、合唱を披露する予定だ。

淳風小1-1

淳風小学校の正門前 提供:京都市立淳風小学校

近年は少子化や過疎化に伴い、全国で学制公布前後に創設された140超の歴史ある小中学校の廃校が相次ぐ。

思い出深い場所を失う喪失感は、在校生も卒業生も同じだろう。

新しい学校が地域の中心となることを願いたい。

Posted: |Updated:

Text by

前の記事を見る

次の記事を見る

注目の記事

Ranking