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イオンモール内に戦前の面影を再現へ。長野の「カフラス旧事務所棟」

出典元:イオンモール株式会社プレスリリ―ス

出典元:イオンモール株式会社プレスリリ―ス

イオンモール(千葉市)は2月23日、長野県松本市の中心部に建設を進めるショッピングセンター「イオンモール松本」に、同地にあった「カフラス旧事務所棟」の外観を再現すると発表した。

市民に馴染みのあった戦前の建築物を復元することで、店舗の地域性を高める狙いだ。

出典元:イオンモール株式会社プレスリリース

イオンモール松本の「空庭(仮称)」外観イメージ 出典元:イオンモール株式会社プレスリリース

保存の求め受け外壁を再利用

再現するのは、松本市に本社を置く女性下着メーカー・カフラスの旧製糸工場の事務所棟。1929(昭和4)年に建てられた。

同棟の隣の工場跡地には1981(昭和56)年から、同社の親会社・片倉工業(東京都)のショッピングセンター「松本カタクラモール」があった。

当時のジャスコが核テナントとして入居し、2015年3月にイオンとして閉店するまで市民に親しまれていた。

松本カタクラモール(右)とカフラス旧事務所棟 2015年5月 出典元:Google Earth

閉店後の松本カタクラモール(右)とカフラス旧事務所棟(左)=2015年5月 出典元:Google Earth

信濃毎日新聞(2017年2月24日付)によると、新たなイオンモールの建設に伴い、耐震面に課題があった事務所棟は解体。

保存を求めた市民団体の声を受け、イオンモール側が外壁を生かす考えを示していたという。

出典元:Google map

カフラス旧事務所棟(手前)=2015年5月 出典元:Google Earth

内部にはレストランカフェ

イオンモールによると、旧事務所棟は、新施設のひとつ「晴庭(はれにわ、仮称)」1階に外壁で正面部分を再現する。

内部には、1887(明治20)年建築の古民家レストラン・ヒカリヤを手掛ける松本市のSix×Sense(シックス・センス)が、新たなレストランカフェを出店予定だ。

一部の備品は、カフラスで実際に使った物品を生かすという。

松本パース①

イオンモール松本の「晴庭(仮称)」での事務所棟の再現イメージ 出典元:イオンモール株式会社のプレスリリース

同社は報道資料で「これからもイオンモールは究極のローカライズをめざし、地域をつなぐ生活文化拠点を創出する」としている。

出典元:イオンモール株式会社プレスリリ―ス

事務所棟の再現イメージ 出典元:イオンモール株式会社プレスリリ―ス

すでに築75年を超える戦前の建築物は全国で耐震性や補強の難しさが課題となっており、今後も解体が相次ぐだろう。

今回の取り組みは、かつての雰囲気を後世に伝える手法の一例となるかもしれない。

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